モノづくり・生活シーン向け気象データ活用
気象情報は、古くは「防災情報」として、絶対に途切れない通信と遅延なき即時性を求められるため、専門線を用いたり特別な通信手順を使った特殊な情報でした。しかし、昨今では社会に欠かせない誰でも安定的に通信ができるインターネット等を通して、WEBはもちろんのことスマートフォンや家電など、様々なモノコトと気象情報とは容易に繋がることができます。さらに、地球温暖化や豪雨等の極端化現象など、気象情報自体の注目も浴びるようになりました。
日本気象協会からは、手軽に使える基本的な気象情報(Weather Data API)と生活シーンにアレンジした気象情報(降るかもやむかも/生活指数情報)について、ご紹介いたします。
1. 手軽に使える基本的な気象情報
Weather Data API
Weather Data APIは日本気象協会が開発した1kmメッシュの気象データ(過去/予測)を取得可能なWeb APIです。当協会の開発チームは気象データを活用できない理由を検討した上で設計しました。WEBサイトやアプリへの表示はもちろん、気象データを使った各種分析や予測モデルなど、新たなソリューション開発にお使いいただけます。
開発関係者からは、「気象データを使える可能性を考えると、日本国内の気象情報のユーザ数は圧倒的に少なく、そこを解決するために整備した」と聞きました。Wi-fi、Bluetooth、各種ワイヤレスセンサ、など、気象情報と繋がると可能性がある機器を使う方やサービス、様々なデータ解析を行える人に、もっと気象情報を試していただきたい…その思いから、Weather Data APIをチョイスしました。
2. 生活シーンにアレンジした気象情報
単純な気象データだと、エンドユーザーには親切ではない。生活シーンに合わせて、具体的な指示をくれる情報がほしい…。そういった要望に応え、あらかじめ、生活シーンを想定してアレンジ済みの気象情報があります。
降るかもやむかも
今いる地域の、「5分後に雨が降り出す」「雨がやむのは6時間以上先」といったように、天気の変化の具体的なタイミングを伝えたい。そうしたより踏み込んだ情報として、「雨が降るかも雨がやむかも」を開発いたしました。位置情報(メッシュ版)か市区町村名(ポイント別)に応じて、その場所で、雨からは晴、晴から雨、などの変化が“いつ”起こるのか。もしくは今の天気がずっと続くのか、5分毎に更新する情報として、提供可能です。
このコンテンツは、「雨が降るかも」「雨がやむかも」と2つの機能別でifLinkにてお試しいただけます。
生活指数情報
天気に関わる困りごとを、短い時間で、状況別に分かりやすくお伝えする…テレビの天気予報と合わせて伝えられることもある生活指数情報。近年は、通信環境が格段に良くなったことで、家庭用ロボットや家電へのAPI連携などの検討も増えてきました。様々な生活指数情報がありますが、今回は「洗濯指数」と「ヒートショック予報」をご紹介します。
洗濯指数
天気や気温などの予測から計算した「洗濯物の乾きやすさ」を表しています。「大変よく乾く」「よく乾く」なら厚手の洗濯物もOK等、短時間で洗濯物が乾く気象条件であることを、ランク別にお伝えします。個別の情報利用の際は、時別/日別の二種類でご提供可能です。
ヒートショック予報
気象予測情報にもとづく家の中でのヒートショックのリスクの目安です。tenki.jpでは、約20年前に建てられた戸建てを想定した内容で情報提供しておりますが、個別の情報利用の際は、家の種別、時別/日別など、合計10種類の情報からご提供可能です。
これらの生活指数情報は、ifLinkにてお試しいただけます。
日本気象協会からのメッセージ
開発者にとっては、手軽に編集できる情報が重要と考えます。一般生活者にとっては、「次にどういった行動をとればよいのか?」を知りたいという声をいただきます。気象情報をより多くの方に試していただくことで、家庭用ロボットやスマート家電など様々な機器と繋がることでより便利な未来を実現することが、我々チームの目標です。
展示説明動画
関連ホームページ:
日本気象協会 公式HP
日本気象協会 Weather X
tenki.jp
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