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自己肯定感が髪を切った

髪を切った。

自慢のロングヘアを、10年越しにバッサリいった。

ショートになって1週間、結論から言って全然後悔してない。むしろショートの方が似合ってない?なんで今まで切らなかったんだ!?という気持ち。

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きっかけ

実は断髪願望は5年くらい頃からあって、でも勇気が出なくて前髪や髪色で遊んで気を紛らわせていた。

踏ん切りがついた理由は2つ。

1つはステイホーム期間。そもそも外に出ないから、遊びに出かけることも少なくなって、思い返せば2020年はほとんど髪を巻かなかった気がする。せっかく可愛く染めても誰にも会わない。お風呂に入るのも億劫で、髪を乾かすのがひたすら面倒くさい。何度もブリーチを重ねて傷んだ毛は、水を吸ってびっくりするほど乾かない。あれ、今の私、ロングでいるメリットなくない?とある日突然思い立った。

もう1つは25歳の誕生日。四半世紀生きるって普通にすごい(全然実感ない)。何かが変わるわけでもないし、私は私のままだけど、だからこそ節目として変化をつけるにはちょうど良いタイミングじゃん!ということで、2021年春に私史上最大の決意をした。

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どうせ切るなら最後に思い出を!ということでロング最後の髪の毛は綺麗に染めて写真まで撮ってもらった。のぎわいつもありがとう。

なんでロングにこだわっていたのか。

環境と年齢に後押ししてもらって、やっとこさ切る踏ん切りがついたものの、この10年間ロングを意地でもキープしていたのは正直ポジティブな理由だけではない。

もちろんポジティブな理由もたくさんある。ここまでブリーチを繰り返し、大したヘアケアをしていたわけでもないのにそこまで傷まず千切れずなタフすぎる私の髪は、大切なチャームポイントでもありアイデンティティでもあった。友達には褒められるし、初対面の人にも覚えてもらえる。

さらに私が嫌いな左右非対称の目、丸い輪郭、二重顎、短い首、猫背、肩幅、二の腕までも、長い髪で覆うことで明るく振る舞うことができた。

でもそれは、メリットという名のコンプレックス隠しだった。

「色の白いは七難隠す」ならぬ「髪の長いは七難隠す」だ。

自分の容姿が嫌すぎて病む、までは行かずとも、顔もスタイルも美しい人と自分を見比べて(あぁ、自分もあんなに綺麗ならもっと自信を持って生きられるのに)と虚しくなった。もちろん今でもそういう気持ちになることはある。

それでもやっぱり、思春期とモラトリアムの終わりと共に、学校という同世代近スペックの人間が詰め込まれた箱から解放されて、情緒的な気持ちにとらわれず生身の自分と向き合うことができるようになった。

「私は私」であると思想や感情の整理はついていても、身体的な変化で自分の何かが失われる、また何もない自分に戻ってしまう、という漠然とした不安も、学生という身分を手放し荒野に放り出されたことで少しづつなくなっていったような気がする。

卒業から丸1年間、何も変化がないように見えて、確かに私は私を受け入れられるようになったんだなぁ、と自分のことが愛おしく感じる。

今の自分が好き

私は今の自分が好き。

目が非対称だっていいじゃないか。顔が丸くても、身体がアイドルのように細くなくても、私は私が綺麗だと思う。それは愛するUlike(最強加工アプリ)の力がなくても変わらない。

女の子は「可愛い」と言い続けると本当に可愛くなる、恋をすると綺麗になる、という言説はマジだと思う。過去の恋愛経験値から身を以て感じる。

でもそれって、他者からの目線や評価である必要はどこにもないはずで。

それなら私は私に「可愛い」と言い続けるし、自分に恋をして綺麗になる。

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笑った顔の写真が好きじゃなかったけど、そういうのももうやめよ〜という気持ち

自分に引け目なんか感じさせたくないから。

「可愛い」は強い。
「可愛い」で人はもっと強くなれる。

25歳

思い描いていた25歳とは全然違うけど、今の私で大満足。

大人になりたくない!若いまま遊んで死にたい!なんて騒いでいた問題児も、気付けばええお歳になってしまった。
まだまだ全然死にそうな気配もないし、なんなら何も成し遂げていないので死にきれない気もする。

しばらくは返品交換予定のないこの素体を、もっと自信を持ってもっと好きになった方が自由に操縦できるはず。髪がなくなったら髪で遊べないように、死んだら終わりの人生はもっと堂々と生きた方が楽になる。

もっと笑って、もっと泣いて、もっと怒って生きるために、今日も私は私を好きでいよう。と、大事な髪とさよならをして改めて思ったのでした。


私の髪の毛へ

最後に。何度も何度もブリーチを重ねて、ハウルの動く城か!?ってくらい風呂場を汚してマニパニで染め続けた。
髪はまた生えてくるし、生えなくなったらもう遊べないからって、気まぐれでわがままな私と一緒に10年間を駆け抜けてくれてありがとう。
私のコンプレックスだった丸い背中と二の腕を隠してくれてありがとう。
私の自己表現の1番外側で、ずっと私を守ってくれてありがとう。

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就活中「自分らしい写真を提出してください」と言われて何を出せばいいのか悩んだ挙句これ↑を送った。多分正解はボランティアとか部活とかガクチカ的なやつだったんだと思う。マジで血迷ってたな。


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へんじがない…
ただのしかばねのようだ…。

飽きっぽい私のことだから、きっとすぐショートにも飽きて何年かしたらまたロングになる気がする。そのときはまたよろしく!!!


余談
このnoteをシコシコ作成している間に誕生日を迎えましたが、予想通りマジで何も変わらないっすね。

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