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「学問の大衆化推進会議」の活動をふりかえり思う

 人々が、よりよく生きていくために、批判的に考え、自律的に行動し、自ら育つ文化を醸成することを目指した活動を始めました。40~50歳以上の方々と共に活動を広げたいと考えています。
 皆さんは退職後の過し方をいつ頃から意識しましたか。私の場合は50代中頃でした。60代からの活動は、それまでと異なると考え、学び直しを始めました。人生全般にかかわる心の課題を対象としたカウンセリング心理学を学ぶことを目指しました。その途上で工学と心理学を融合する分野の活動でもあるカウンセリングのアプリ開発の研究にも触手を伸ばしてきました。また、諸先輩に誘われ、大学生のキャリア教育、大学院での人間力醸成を支援する講座など学び直しの知識・経験も徐々に実践に活かしてきました。

そんな中、お茶会の席で、集まった6人が、令和元年に向けて、各人が取得してきた学術分野の知識・経験を活かした活動を創設し、経済学、経営学、理学、教育学、工学、心理学、リーダシップ学の知識集団として社会貢献を目指そうと意気投合しました。

活動はシンポジュームの開催で始まりました。第1回(令和元年5月1日)のタイトルは、「学問の大衆化で拓く日本新時代-令和幕開けの未来予測-」でした。慶應義塾大学三田キャンパスで開催しました。ほぼ予定通りの数十人の方が参加、西東京三田会からも数名参加頂きました。開会のあいさつに続き、推進会議メンバーによる講演を、小室正紀氏の『福沢諭吉からのメッセージ』で始めました。残り5名も各自の専門分野を活かし、バラエティーに富んだ発表でした。ちなみに私は『より良く生きる』でした。まずは、開催できたことでほっとしました。

第2回(令和2年9月20日)「ステイホームはクソくらえ! ~共存とその先の世界~」は、府中市ル・シーニュ(Le Signe)プラッツ会場とオンラインのハイブリット開催でした。いくつかの課題を残しながらも、50人以上の参加者から有意義な多くのコメントもいただき、更なる活動エネルギーをいただきました。なお、私の講演タイトルは『地元で活動してみよう』でした。

更に、年1回のシンポジューム開催の隙間を埋めようと、Zoomでのオンライン座談会を企画し、第一回「オンライン会議に必要だったのは座談会だった」(2021.3.14)、第2回「オンラインツールと新しい知のあり方」(2021.7.11)、第3回「食について考える」(2021.11.14)を開催しています。

先日、テレビ番組で遠藤周作の最近発見された「影に対して」の原稿の内容について放送がありました。遠藤は、その中で、人生について触れています。日々の「生活」はアスファルトの道を進むようなもの、「人生」は整備された舗装道路でなく、未知との出会いの道を歩むことだと。人生は日々何かの出来事・課題に対峙しつつ歩むこと、それが、より良く生きる道だと思う次第です。

閉塞感を逃れてより良く社会で生きていくために、各人がそれまでに学び・経験したこと、学び直しで得たことを活かして、未知との出会いを日々体験するような人生を過ごしていきたい。そのために、日々の出来事に対し何故そうなのかと疑問を持ち、批判的に考えることを日々意識し、自律的に行動していきたい。そして、その行動が日常的に広がり文化となることを目指して行動していきたい。

会員の皆様の座談会やシンポジュームへのご参加を熱く歓迎いたします。情報問合せ・ご意見等は、篠﨑までメール(ktt.shinozaki@gmail.com)をお送りください。                                                                                     篠﨑哲雄

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