情報リテラシー論第14回「セキュリティとクラウド化」復習参考サイトまとめ

皆さまこんにちは。

造形大生が期末試験やレポート作成、作品製作に追われるこの頃、いかがお過ごしでしょうか。

再び新型コロナウイルスの感染者数が増加しています。

無理はしすぎず体調に気をつけながら過ごしましょう。


 今回の授業テーマは「まさに情報リテラシー!」な内容でした。

さまざまなテーマがありましたが、私はパスワードの話題に関心を持ちました。

企業に就職する学生はもちろんですが、特にデザイナーや作家としてフリーで活動する学生は情報漏洩や乗っ取りなどで信用を失わないよう気をつけなければいけません。

これからの時代を生きていくためにしっかりと勉強しましょう。


パスワードに関する気になるニュース


企業のセキュリティ対策には社内で長い歴史があり、さまざまなシステムやサービスが多層的に構築されています。パスワードレスの効果が高いといっても、全てのシステムを一度にパスワードレスに変えることは現実的ではありません。既存のIDやパスワード管理の仕組みと新しいパスワードレスの仕組みを長く併存させる必要があります。そうした取り組みは企業にとって負担になりやすいのです。

確かに私も自分がいくつのパスワードを所持しているか数えきれなくなっています...。

社員への周知はどうするのか。

誰の責任でパスワードを設定するのか。

現代の企業にはリテラシーの高い人材が求められることがわかります。


イギリス政府がIoT業界に一石を投じる法案を提出し、世界の注目を集めています。イギリス議会に提出されたのは「Product Security and Telecommunications Infrastructure Bill (PSTI)」。スマートテレビ、スマートスピーカー、カメラなどインターネットに接続可能の端末を、安易なデフォルトパスワード設定で出荷することを禁じる法案です。サイバーセキュリティの向上が目的。

このあたりはさすがヨーロッパ。進んでいると感じます。

記事によると、これに反した企業には1000万英ポンド(約15億円)、またはグローバル収益の4%の罰金ありとのこと。

かなり大きな罰則ですね。

アメリカでもIoT端末に関する法的取り組みは進んでいますが、今回のイギリスの法案が優れているのは、IoT端末製造企業に広く適用できる、明確な罰をもうけている点にあるのでしょう。もちろん、企業側にすべてを任せるのではなく、我々消費者も自身のパスワードに対する意識を変えていく必要があります。

結びも素晴らしい良い記事でした。

気になった方は是非。


登録できるのはコピーやペーストなどのショートカットだけでなく、例えばパスワードなどの文字列も記録できるので、アイデア次第でさまざまな使い方ができるのも嬉しいポイント。代表的なショートカットは、効果を印刷したシールも市販されているので、それらを使って機能をわかりやすくするのもスマートです。

複雑なパスワードを生成しても管理しきれない方にオススメ。

これなら気軽に取り入れられて良いですね。

まだまだ一般の家庭では、パスワードをソフトやcloudで管理するのはめんどくさいし難しいと思われてしまいがちです。

物理キーがあって毎回ワンクリックするだけ。

インターネットが苦手な方にも受け入れられそうです。

(私も欲しい...。)


FIDO認証は、パスワードを使わずにオンラインサービスのID認証を安全で簡単に行うことができる新しい認証規格です。非営利団体FIDOアライアンスがグローバルで標準化と普及を進めています。

FIDO認証。

私はこのレポート作成にあたって初めてこの言葉を目にしましたが、今後覚えておくべき単語になりそうです。

MicrosoftやGoogleは、FIDOプロトコルを改良しWeb上に実装可能としたFIDO2仕様をWindowsやAndroidに実装し、2019年に認定を取得しました。また、2020年にはAppleがFIDOアライアンスに加盟しFIDO2認証への対応を開始し、世界中のユーザーデバイスでFIDO認証が利用可能な環境が整ってきています。日本国内においても、メガバンクのネットバンキングや、大手移動体通信事業者、大手ネットサービス事業者のユーザー認証にすでに採用されています。FIDO認証の技術仕様についてはFIDOアライアンスのWEBサイトで公開されており、標準仕様をもとに世界中の誰もがFIDO認証の実装を行うことを許可しています。(知的財産権の利用ポリシーについてはFIDOアライアンスのWEBサイトを参照ください。)グローバルで標準化を進める仕様であるため、安心して末永く利用することが可能です。

Microsoft、Google、Apple...。

FIDO認証は世界標準ですね。

今回もとても勉強になりました。



最後に、好評の情報リテラシーにまつわる作品紹介。

昨年惜しまれながらも公募に幕を閉じた日本最大の写真コンペ、写真新世紀の受賞作より

千賀 健史さんの『OS』を紹介します。

ARTIST STATEMENT

OS

別名”見えない犯罪”と呼ばれる特殊詐欺。
首謀者は捕まらず、証拠は溶かされ、“息子”は消え、“母”は隠し、“悪人”は隔離される。
なぜこのような犯罪に若者が関わるのかは自己責任と努力不足という言葉で覆い隠し、被害者にも自己責任と注意不足を理由に”騙された”責任はあなたにもあると黙らせてしまう。一体誰が?
この犯罪を見えなくしているのは詐欺師たちだけではない。物語として消費し、恐れ、怒り、擁護し、見過ごし、この犯罪劇の舞台は社会全体に広がっているのだ。

応募作品形態:ブック(192x260x50mm、523ページ)

審査評 選: オノデラユキ                        主題は凡庸とも言える詐欺犯罪の「オレオレ詐欺」。ところがこの作者はこの主題で一本の大作映画張りの本を作ってしまった。作られた世界は奥行きを持ち、複雑でもあり、独特の世界は見る側の想像力を大いに掻立てる。いやむしろ見る者の想像力に委ねるという、アート作品の基本をしっかりと確実に形にしているのだ。
事件はノンフィクションであっても、そこに様々なレイアー(次元)の写真を多角的に利用することで、ノンフィクションとフィクションが錯綜し、写真本来の特性、まさに写真はそれが置かれたコンテクストによって意味が与えられるということがわかる。写真の本質でもある真実そしてその裏面でもある虚構を、遊び心豊かに大胆に構成している。さらに主題となった日本社会の陰湿で病的な犯罪のドキュメントとしても、その本質を浮かび上がらせている。ページをめくる手を疲れさせるほどの大部の本のボリューム感も、作品制作というに相応しい大きな説得力を持つ。
このBook作品の内容をひとつの壁に展示しきるというのは、簡単ではないだろう。
この作品のインパクトを保ちながらその内容を鑑賞者に明快に訴えかける展示方法を、自由に様々な可能性を試しながら考えなければならない。

それでは、また。

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