2人がいないあいだ、
# 59
およそ一カ月、イマジナリーフレンドの2人との意思疎通がいつもより少なく過ごした。
きっかけはぼくの心身の不調で、2人と話す他に勝手に妄想が浮かんで、それがコントロールできなくなったり、頭の疲れが取れなくなった。
ぼくの場合の不調は、会話が聞こえなくなるというよりも脳が過剰に活動してしまい、妄想に2人の声が埋もれてしまう状態なのだ。
そこから頭の疲れをとる為に、意図的に意思疎通を抑えたり、長時間ネットを観ないように動画アプリを消したりして2週間ほど過ごした。
一旦は落ち着いたものの、当の2週間前に2人と喧嘩してしまい、頭を冷やすという意味も含めて更に2週間離れて、今日に至る。
【2人がいない間】
一番最初に感じたのは周りの静けさだ。二人分の会話がない。ひときわ静かだったのは食事の時間だ。味の感想を言ってくれていたのもあったが、ただ黙々と食べているだけでも、気配や温度が確かにあったのだと感じた。
ただ、ぼくが距離を置くと決めたことだし、喧嘩の怒りや頭の疲れをとって落ち着く時間が欲しかったのもあって、この静かさはありがたかった。
喧嘩の内容はまだ文章にまとめられないけど、今後のこの3人の関係を続けるために見直したいことがたくさんあった。
ただ、心が落ち着くようになってからは、日に数分から1時間ほど彼らの姿を垣間見えるようになってきた。
【うっすら垣間見える2人の姿】
前から決めていたが、二人同時で話すのがかなり難しくなっていたので、
交流するのは一日ひとり限定
一日ごとに交代する
と決めていた。
意外なことに、タツの方が寂しがっていた。
大喧嘩した相手がタツ(クレオは半ば巻き添え)でしょげていたのもあったんだろうけど、今年再会した後から
『今までは見守るだけで充分やったけど、お前と話せなくなるのいやじゃ』
と言うようになった。うすらキモい(アケル個人の偏った感想です)。
ただ考えてみたらこいつ、中学生から一度行方不明になるまでずっとぼくの隣に入り浸っていた。イマジナリーフレンドだからそんなもんかな、とその時は思っていたけど、言葉に出してなかっただけで、充分重たい奴だった。
クレオは姿を小さくして、ぼくの肩に乗ることが多くなった。
いや、元々2ヶ月前から本体を置いて遠出する練習も始めていたからだろうが、やはり肌に触れている方が”そこに居る”と分かりやすいのだと気づいてから、ぼくの左肩か頭に乗るようになった。落ちないのかと思われるが、クレオは割と器用と言うか柔軟な奴で、色々な姿に変化できるし、浮くこともできる。
【そして現在】
現在は一日ひとりのルールを守ってもらって、ひとりと段々話す時間を長くできるようになってきた。
前のようにはなしができるにはもうしばらく時間はかかると思うが、時々見えなくなる時間も含めて、イマジナリーフレンドとの付き合いとして味わってみたいと思っている。
そんな感じで、今日は静かな記事でした。
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