対決シリーズ#9 中央線特急東西で戦わせてみた
皆さんこんにちはなんちゃっ鉄です
今回は対決シリーズ第9弾として
中央東線特急(あずさ・かいじ)と
中央西線特急(しなの)を戦わせてみた。
ということでやっていきたいと思います。
線形・ルート効率
まず、東日本が誇る中央線特急、
あずさ・かいじのルートから見ていきます。
鉄道の結節点・東京駅を起点に
世界最大のターミナル新宿を通り、
線路は一直線に西へ。
多摩地域を突っ切ると、わずかに神奈川県を通り、
山梨県の県都甲府に至ります。
八ヶ岳近くの標高が高いエリアを抜けると、
線路は長野県へ。
その後は、長野県の諏訪地域を通って、
最後は松本駅になります。
東京からは北陸新幹線で長野駅までいけますので、
在来線特急はほとんどが松本までです。
甲州市のあたりが、わずかに膨らんでいて、
ルート効率が悪くなっているでしょうか。
ルート効率最低区間は東京-新宿間の58.2%をのぞけば、
大月-石和温泉間の70.5%でした。
対して、実は中央線の終点の名古屋から発車する
しなののルートを見ていきましょう。
中央線の終点は実は長野ではなく、名古屋なのですが、
列車の運行は名古屋を起点として塩尻で拝むように
東京発の東線と合流します。
東西の中央線はお互いに塩尻が終点となり、
その北からは篠ノ井線となります。
中央線は東京-名古屋間の路線ですが、
双方から松本・長野方面へ向かうための
路線というのが実態です。
なので、中央西線は名古屋から長野へ向かう
方向を下り線としています。
こちらは、細かいカーブが続いていますが、
これくらいの縮尺で見ると、大きく迂回している箇所もなく、
おおむね一直線に近い形で名古屋-長野間を結んでいます。
こちらも都心の名古屋-千種間62.8%を除けば、
中津川-南木曾間の76.5%がルート効率の最低区間でした。
本数・平均待ち時間
本数を見ていきましょう
東のかいじ・あずさは実は東京始発の列車は
少数派なんです。
これは、東京から新宿まで直線距離
約6kmのところを、
15分と無駄に時間がかかってしまうこともありますが、
始発・終点としての東京駅の構造が特急をさばくのに
向いていないからだと思われます。
東の中央線は実質的に、
新宿が始発ということになります。
山梨への道をあらわすかいじ(甲斐路)は
その名の通り、山梨は甲府が終点の特急です。
あずさがより駅を飛ばして速達するのに対して、
かいじは止まる駅がより細やかになります。
新宿から甲府まではあずさを含めて
1日に30本近くあるのに対して、
あずさの松本行きは、
18本と半分までは行きませんが、
本数はそれなりになります。
新宿-松本間の
平均待ち時間は26.7分。
1時間弱に1本という感じでしょうか。
名古屋から出るしなのは、
新幹線がないために長野まで直通しています。
なので、松本から長野までの特急は
このしなのが担っています。
長野までの新幹線ができても、
JR東日本は長野までの並行在来線の
一部区間を第三セクターにしませんでした。
JR東海の特急であるしなのに
需要があるからです。
以前は大阪から長野まで
直通する便もありましたが、
大阪-名古屋はさすがに新幹線があるので、
廃止になってしまいました。
北陸新幹線が全通すれば
大阪から長野もまた近くなるのではないでしょうか。
本数は名古屋-長野間が13本。
東のあずさと比べてもやや少ない印象ですね。
1時間に1本に届きません。
この辺りが最終評価にどう影響してくるでしょうか。
表定速度
次に、表定速度です。
東のあずさ・かいじは甲府-小淵沢間の94.2km/h
が最高の区間。
全区間の東京-松本間は82.1km/hでした。
西のしなのは千種-多治見間104.1km/h
が最高の区間。100km/hを超えてきました。
全区間に当たる名古屋-長野間は85.1km/hでした。
表定速度を見ると、
西のしなのに軍配が上がりそうです。
思った以上に、表定速度に差がありましたね。
運賃
運賃を見ていきます。
東の方は、新型特急E353系に統一され、
座席の上部にあるランプで
指定席の予約を確認できるようになりました。
裏を返せば、自由席という概念が無くなったわけです。
自由度の高い全席指定席です。
これに関しては、賛否が分かれるところでしょう。
自由席で運賃を計測する西のしなのと比較してみると、
1キロあたりの運賃はほんの少しではありますが、
やはり高くなります。
余談ですが、
東西の特急が重なる区間、塩尻-松本間は、
しなのの普通車より、あずさのグリーン車の方が
運賃が安いとツッコまれたりもしますが、
実はしなのの自由席であれば、あずさの普通席と
その運賃も同じとなります。
今回は規定上、正規運賃の最安値で計算しますので、
どちらも同じ1,000円になります。
こちらも最終評価にどう影響するか、目が離せません。
最終評価値
さて、それでは毎度おなじみの最終評価値を
見ていきましょう!
今回は正直、
要素別にどちらが勝っているかはまちまちで、
どちらが最終的に勝つのか全く分かりませんでした。
ベスト3から見ていきましょう。
第3位 特急しなの 千種-篠ノ井間 評価値 ★1.58
営業キロ 234.4km
直線距離 190.6km
ルート効率 81.3%
所要時間 2時間42分09秒
本数 13本
平均待ち時間 36.9分
表定速度 86.7km/h
運賃 6,930円
第2位 特急しなの 名古屋-長野間 評価値 ★1.65
営業キロ 250.8km
直線距離 201.6km
ルート効率 80.4%
所要時間 2時間56分46秒
本数 13本
平均待ち時間 36.9分
表定速度 85.1km/h
運賃 6,930円
第1位 特急しなの 千種-長野間 評価値 ★1.66
営業キロ 243.7km
直線距離 199.1km
ルート効率 81.7%
所要時間 2時間50分18秒
本数 13本
平均待ち時間 36.9分
表定速度 85.9km/h
運賃 6,930円
なんと東海が誇る特急の雄、
しなのが上位を独占しました。
本数は少ないはずですが、
表定速度が100km/hを超えてきたことや、
自由席運賃の設定があることが
効いたのかもしれません。
あずさ・かいじは最高で立川-甲府間の★1.51
全体での順位は10位でした。
それでは、チーム戦に移りましょう。
平均値 あずさ・かいじ ★0.64 しなの ★0.72
中央値 あずさ・かいじ ★0.51 しなの ★0.66
というわけで、この勝負
中央西線・特急しなの の勝ち!!
中央値と平均値は少しでも停車駅が多く、
駅間距離が短かったり、
本数の少ない駅があると、
低く出てしまう傾向があります。
今回は中央東線の始点を東京としたので、
新宿を始発駅として計算すると、
平均値★0.66 中央値★0.59
となり、やはりしなのにはわずかに届きませんでした。
首都圏が誇る最新特急に競り勝った
特急しなの。
東の特急に自由席の価格設定が残っていたら、
結果は違っていたかもしれません。
本数が、はるかに少ないにも関わらず、
大方の予想をくつがえし、
下克上を成し遂げ、大金星でした!
・・・・・これまた、余談ですが、
新宿駅のあずさ発車時の発車メロディーを
「あずさ2号」にしたらどうなんでしょうかね。
その方が旅の情緒が感じられて良いと思うのですが。
次回の対決シリーズは
宇都宮線と高崎線を戦わせてみた。
をお送りします。
お楽しみに!!
参考にしたサイト
GoogleMAP
https://www.google.co.jp/maps/@35.8327713,139.9176845,15z?hl=ja&authuser=0
おでかけマップ
https://www.odekakemap.com/
トレたび
http://jikoku.toretabi.jp/
Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%
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