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伝えたい播磨の魅力!観光まちづくりアドバイザーとしての活動

うすくち醤油発祥の地、龍野の魅力が凄かった

いえしまコンシェルジュは、1月から3回に渡ってたつの市にある龍野町を訪れました。龍野は”播磨の小京都”とも呼ばれ、城下町として栄えてきた歴史ある町です。

江戸時代から昭和戦前期に建てられた建物が残る町並みと
ご当地"飛び出し坊や"(醤油イッキ飲みボ〜イ)

古くは揖保川が流れる地理的特徴から水運の要衝として、また西播磨の政治経済の中心としての役割を担ってきました。江戸初期には醤油産業が興り、龍野を象徴する食文化を形成します。出来上がったお醤油は揖保川の水運により、大阪や京都へ届けられたそうです。龍野はうすくち醤油発祥の地であり、現在も日本一の生産量を誇ります。

また、そうめんで有名な揖保乃糸もここ龍野で生まれました。ハイクオリティな品質で知られる龍野レザー(皮革)や、童謡「赤とんぼ」を生み出した詩人・三木露風生誕の地としても知られています。

その地を訪れてから聴くと、歌詞とメロディーがより染み入る赤とんぼ

とあるご相談からはじまった今回の話し

そんな龍野にて発酵LabCooを主宰する松下さんより、ガイドツアーに関するご相談をいただきました。松下さんは大手醤油メーカーに入社後、基礎研究および商品開発に従事。日本醤油技術賞や日本醸造協会技術賞受賞した農学の博士です。

ガイドの販売方法や期間、種類、料金設定、ガイドの心構え、各種団体や企業との協力の仕方についてお悩みとのこと。松下さんが参画する「たつのの地産地酵を楽しもうの会」を通して、兵庫県の「ふれあい活動アドバイザー派遣事業」を使っていえしまコンシェルジュにご依頼いただきました。

今年は「体験コンテンツの種を植える年にしたい」と仰る松下さん(左)
発酵LabCoo
"地産地酵"の観点から、発酵食品の手作り教室などを開催
発酵文化を推進している

いえしまコンシェルジュが依頼を受けた背景としては、代表の中西のこれまでの取り組みがあります。都市計画系のシンクタンクを退職後、惚れ込んで移住した家島にて"まち歩きツアー"ガイドとして、のべ3万人に家島を紹介してきました。

人口が減少する地方都市におけるライフスタイルのひとつのあり方として、新たに建物を建てるのではなく、その土地の既存の資産や特色を活用していくアプローチで、地域の魅力発信・観光まちづくりに取り組んでいます。

しっとりとした雨も似合う龍野の町並み

今回は実際に龍野の町を巡り、"歴史や文化を体験するガイドツアー"という切り口から観光まちづくりを考えていきます。

流域の人たちの生活や産業の振興に大きく貢献してきた揖保川
大正ロマン館と立派なソテツ
そこかしこに歴史を感じる町並み
徒歩でも楽しめる町の規模感はガイドしやすそう!
匂いにつられて入ったラーメン屋さん
"桃栗さんねん柿はちねん"
近所にあったら通っちゃう優しい味わいととろけるチャーシュー
第17作"寅次郎夕焼け小焼け"の舞台はここ龍野
(寅さんファンの私、歓喜!)
見学させていただいた末廣醤油さん
伝統的な製法を守り、お醤油を作っている
圧搾中のお醤油
雑味が出ないようにじっくりと時間をかけて美味しさを引き出す
熟成されたお肉はもちろん、付け合わせの野菜もとにかく美味しい
店内やお庭も素敵な"じょんの庵"
"ゐ"の煙突が目印。町の文化交流拠点"ゐの劇場"へ
龍野を通して文化人類学の研究をするベルギー人の通称"ベンちゃん"(写真右)
町の人とのディスカッションが盛り上がっていた
E-bikeを用いた自転車ツアーでは山を越えて海へ
秋にはトンボがいっぱい飛んでそうな田園風景をひた走る
E-bikeは推進力がすばらしく、坂道でもスイスイ進む
山を越えたら岩見の漁港に出た
「かき」の2文字に胸躍る
殻付きの牡蠣は手間を惜しまず、4回にわけて洗う
坊勢島の方も多く働く長栄水産さんを見学
海の幸を手に喜びが隠せない中西さん
湾と町が見渡せる松下さんおすすめのフォトスポット
2月は牡蠣のベストシーズン
岩見よりさらに規模の大きい室津
室津の漁港近くで食べるお寿司
口の中にしあわせが広がる
"御食事処まるよし"にて
賀茂神社
本殿を含めて8棟の建造物が国の重要文化財に指定されている
宿泊先は龍野の町中にあるGuest House PERCH
お酒やフードメニューも充実、近所の人も仕事終わりに立ち寄る
観光ガイドの心得や家島での取り組みを紹介
スライドショー後は、地元の方と鍋を囲んで団欒
話しがはずみ、お酒はすすむ
ガイドでは少しは年号も説明するけれど
自分が見た町のあり方や歴史の面白さを話すのが大事

町と観光の橋渡しとしてのガイドツアーから一歩先へ

その土地を訪れて、地元の方と話し、食を楽しみ、文化にふれ、歴史を知る。消費から体験へと観光の目的がシフトしていく中で、これからのガイドツアーが提供できること。ガイドも商店も旅行者もそれぞれが恩恵を受ける仕組みづくりと、龍野の魅力を掘り下げるガイドツアーの可能性を提案させていただきました。

移住10ヶ月目の私としても、播磨の自然や食、そして文化的豊かさの一端に触れ、その魅力の発信に可能性を感じた今回のご依頼。牡蠣小屋で食べた旬の牡蠣の味が忘れられません。冬にも楽しみがある町っていいなあ。

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