ストーリーテリングについての雑感
学校に入るようになり、低学年クラスの「おはなし」を、かれこれ7回ほどやらせていただきました。
「おはなし」の時間は毎日あるので、自分が話すのでないときは、子どもたちと一緒に、担任の先生の語りを聞かせていただいています。
とても楽しみな時間なのですが、最初は、自分との語り方の違いにとても戸惑いました。
シュタイナー教育でよく言われるのは、「お話のときにあまり大げさな感情表現をしてはいけない。子どもの想像力をさまたげないように、素朴に語るべし。」ということ。声を変えたり、表情をつくったりもあまりしないようにと言われています。
けれど、担任の先生はとっても表現豊かで、語りというよりは落語や演劇のよう(立ち上がったり、その辺の小道具を使うことも)、聞いていてとっっっても面白いんです!
子どもたちもよく声を出して笑いますし、わたしも笑いすぎて涙が出るくらいで。おそらく、まずは自分自身がお話の中に入っていき、そを楽しむということを大切にされているから、このようなスタイルになっているのではと思います。
でも、わたしにはこんな演技力ないし、どうしたらいいんでしょう?今までのやり方でいいのか?と突然心配になってしまいました。それで、この1ヶ月はお話のスタイルについてずっと考えてきました。
「素朴に語る」ということはこれからも心がけようと思っているのですが、1つ、ずっと気になっていたのが、お話を覚えるときに、書いてある文章をそのまま覚えるほうがいいのか、それとも、あらすじだけ覚えて、自分の言葉やわかりやすい言葉で語ったほうがいいのかということ。
ちなみに、保育園(シュタイナー系)でお話をしていたときは、「文章をそのまま覚えて話すように」と教わったので、今までずっとそうしてきたのですが・・・いろいろなスタイルがあることを知り、若干混乱気味に。
そこで、教員養成の仲間に相談したり、ストーリーテリングに詳しい人の意見を参照してみました。そして、実践を重ねていくうちに、だんだん自分なりの答えが見えてきました。それは、やはりこれまで通り、まずは文章をそのまま覚えていけばよいよいうこと。その後で、語り方を磨いて、その言葉を自分のものにしていけばよいのではと思います。
なぜかというと、お話の時間祝祭のようなものだからです。(ろうそくを立てて、カーテンを閉めて、輪になって話しますしね)日常的なわかる言葉遣いだけで話してしまうと、その特別さや神聖さが感じられないかもしれません。普段とは違っているのが自然だろうと、今の時点では思います。
(それに、文章をそのまま覚えているというのは、メンタルにも結構効きますので)
そんなわけで、やっと、やっと長いトンネルから抜け出て、お話そのものに集中する準備が整いました。
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余談ですが、先週からはじめた経済活動のため、最近はお話の練習時間が大幅に減ってしまいました。それで、先日の「おはなし」は散々なものに・・・。ごめんなさい、子どもたち。
そこから得た気づきはこうです。
○とにもかくにも、さっさと文章を覚える。そうすれば、家事やお風呂や電車移動の間にも、練習時間が取れる。
○練習はできるだけ、本番に近い形で行う。声に出す、目を開けて話す。声に出せば音楽的に覚えられるし、目を開けて話せば、どんな状況でもお話に入り込む集中力が磨かれる。
○時間はお金に変えられない!(ついでに健康も)
サポートしていただけたら、毛糸を買って何か編みます☆彡