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こんな悪女になれるなんて知らなかった Rain Drops歌リレー2日目

Rain Drops 2nd Anniversary歌リレー。

2日目はえるで『蜜ノ味』

蜜ノ味 / Rain Drops (covered by える)

正直誰が歌っても最高になると思う。そのくらい解釈の幅が広い曲だ。

他人の不幸は蜜ノ味

という毒のあるワードから始まるダウナーな楽曲。アルバムに入っていたらグループの厚みが増すような曲調で、ギャップの見せどころでもある。提供者は『コールボーイ』、『キュートなカノジョ』などを手がけたsyudouさん。

Rain Drops – 『蜜ノ味』Music Video(5/13(wed)発売『シナスタジア』収録曲)

Rain Drops全員で歌った原曲の方でえるは高音を担当しており、色の乗ったというよりは透き通った歌声の印象があった。しかし、今回もそのキレイめな路線で来ると思ったオタクは予期せぬ方向から飛んできた色気で殴られる。

低くて深いところで響く歌声と語尾の抜き方。開始7秒でこの曲で自分の魅せ方がわかってる人だ…と確信してしまった。

毒にも薬にもならない
この不安も愛も全てあげるから

に続く毒気のある嘲笑はさながらファム・ファタールのようで、あ~あ!自分…この人と地獄に堕ちていいすか?


えるは数え切れないほどある感情の中からその歌詞に乗せるものとして正解を引くのも選んだ感情を正解にするのもめちゃくちゃに上手いと思う。

ここで言う「正解を引く」は聞く人が欲しいと思ってたものを欲しいところに提供すること、「正解にする」は自分の選んだもので聞く人を納得させることを指し、前者が多いと聞きやすい、後者が多いとおもしろいになる。

俺にとってえるの歌う「蜜ノ味」はこの2つのバランスが絶妙。それに加えて、声を裏返す、エッジを効かせる、息を抜くなどをあくまで自然にやり遂げるので、マイクが見えない。

歌動画でありながらマイクに向かって歌われたものではなく、彼女が1人でふと口ずさんだものを盗み聞いているような感覚に襲われる。これが結果として「何かわかんないけど、ドキドキする…」という感情を助長し、俺は彼女の色気と毒気にあてられて気が狂った。

このままだと「俺が不幸になるとこ見てて」とか言い出しそう…。キショい…。助けて…。






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