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あらかじめ決められた恋人たち

生まれる人間も、やるべきことも、恋人も、あらかじめ決められていたらいいのに。

- 泣いたら強くなれる、
  泣いたら相手を困らせられる。
  それを知っているから泣かないで、
  睨みつける。
  そういうのって生意気なんだろうか。
    最果タヒ『十代に共感する奴はみんな嘘つき』より抜粋

はじめて最果タヒの詩を目にしたのはきっとそんなに遠い記憶ではない。
彼か彼女か果たしてどんな何者なのか知る由もないけれど、この人の言葉がなぜか僕を安心させた。こういう人をセンスがあるっていうのだろうな。

僕は2年前から泣いてばかりな気がする。といっても人前でという意味ではない。いや泣くけどたまに。
体質のせいなのか僕は人より疲れやすい。疲れて泣いて、悲しくて泣いて、また疲れて泣いてその繰り返し。我慢を重ねるよりもいっそはばからずに泣いてみれば現状を幾分か変えることができるのだろうかと夢想する。

一歩外に出れば誰もが色恋の話をする。それにうんざりする。
どうして恋人がいるのが普通なのだろうか。どうして好きなひとがいなくてはならないのだろうか。一人でいる人は君たちが言うほどそんなに寂しいものなのだろうか。
僕と母はよく似ていて、体質的にとても疲れやすく体が弱い方だ。人間関係を煩わしく感じ、外出もあまり好まない。でもだからといって仕事はしているし、一人でいて寂しいなんてことはない。僕たちは自分の時間をとても大切にしているから。人と会うことでチャージできる人と、一人でゆっくり過ごすことでチャージできるひとが存在する。僕らは後者。

一人でいる人が弱いわけではないし、恋人や友達と一緒にいる人が強いわけでもない。みんなそれぞれの時間を大切にしていけばいいとおもう。おやすみ。


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