2つの感染症診断~感染症診療の基本的な考え方~その5
本日は、冒頭スライドの問題から。
感染症の診断名~と聞いて、読者の皆様はどのようなものを思いつくでしょうか?
まあ、いろいろと診断名があがるのかと想像いたしますが、ご自身で考えられる・想定される限りの「感染症領域の診断名」を上げてみてください!
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じっくり考えましたか?
それでは、次のスライドをご覧ください。
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おそらく、多くの読者の皆様は、上記スライドのような3グループに分類されるような「感染症領域の診断名」を、挙げていただけたのではないか?と予想しております。
上記スライドの左側は~臓器・解剖学的視点からの感染症診断名
中央は、微生物学的視点からの感染症診断名
右側は、微生物と臓器が一体となった感染症診断名
読者の皆様が上げた診断名のほとんどが、上記3グループのどれかに分類可能なのではないかと想定いたします。
ここで、右側~微生物と臓器が一体となった感染症診断は、意識的に下記の2つのグループに再分類いただくことを提案いたします。
・臓器・解剖学的視点からの診断名
・微生物学的視点からの診断名
最終的には下記のスライドのようなグループ分けが可能となるかと思います。
意識的に
・臓器・解剖学的診断
・微生物学的診断
たとえば、肺炎球菌肺炎を2つの感染症診断で記載すると・・・
・臓器・解剖学的診断:肺炎
・微生物学的診断:肺炎球菌・Streptococcus pneumoniae
なお、微生物学的診断名については、ラテン語の学名を表記するのが一般的となっているため、細菌検査結果を確認する際などには、よくお目にかかる細菌・微生物のラテン語名は覚えておく必要がありますね。
この2つの感染症診断名を意識的に分割して追求すること~このことの臨床現場におけるメリットは何か?
それは、次回以降の重要なキーワードとなる相互規制関係のお話につながります。
それでは、今回のまとめです。
次回も2つの感染症診断~続けてまいります。
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