どのように診療録を記載すれば良いのか?
本日は、診療録(カルテ)記載内容についてのお話です。
本日のテーマ:どのように診療録を記載すれば良いのか?
まずはじめに問題です。
読者の皆様の想像力が試される場面です~
皆様は、どのような解釈が(無理やり)できましたか?
筆者の解釈例を3パターン挙げさせていただきます。
一つ目は?
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解説:今しがた、刑事さんが、「ドロン!」と、逝ってしまった・・・
なんだか辛い状況が想像される解釈ですね。
でも、ひらがなだけでは意味が限定されなかった「登場人物」や「擬態語」が、漢字やカタカナを活用することで意味が限定され、解釈しやすくなりましたね。
それでは、解釈パターン②。
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「今出」さんから電話かなにかあったのでしょうか。
今出さんが、「泥」と言ったのかな?というのを聞き返している感じですね。
このように、文字情報のみであれば如何様にも解釈が可能な点には注意が必要です。
一般的に、文字情報のみの場合、会話とは異なり、音声情報や顔の表情、身振り手振り等の表現方法を伴わないため、話し手の意図する内容が伝わりにくいことに注意が必要なのです。
そして、診療録の記載内容は、ヒトの生命を左右する可能がある重要なものです。
読み手が変わることで、解釈が変化するような文章は避けなければいけませんね。
それでは最後にパターン③.
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ようやく診療録の記載「らしく」なりました。
時間を限定しようとしている「今」。
薬剤を限定しようとしている「デカドロン®」。
行為を限定しようとしている「行った」。
なんとなく、診療録の記載として「良さそう」な感じがしてしまいますが・・・
まだ「限定」が足りていません。
「今」⇒具体的な日時の限定が足りない。
記載例:2021年1月1日11:11.
上記のように具体的な日時の記載が必要です。
電子カルテの場合には、日時が自動的に記載されるものもありますので、そのような機能があれば診療録記載が迅速であれば大きな問題は生じないかもしれませんね。
「デカドロン®」⇒以下の要素が必要です。
・剤型:錠剤、注射薬?
・用法容量
薬剤の記載をする場合には、特に厳密な限定が必要です。
「行った」⇒内服された?静脈ラインから投与した?
医療行為の具体的な「内容」を限定する表現での記載が望ましいでしょう。
どうでしたか?いろいろと思うところもあったかもしれません。
どのように診療録を記載すれば良いのか?
本ノート執筆者は、どのようなヒトが読んでも、解釈が一つに限定される記載の仕方が、最も望ましい診療録の記載のあるべき姿と考えております。
読者の皆様が、診療録を記載する際の、参考になりましたら幸いです。
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