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PI値って何? その3

PI値って何?シリーズ、その1からその7までの7本を集約したマガジンです。その3のみのレポートとデータは下記からご購入できますが、7本すべてが購入できる、こちらのお得なマガジンもご検討ください。

PI値って何? その3、時間比較の解説です。PI値は数量/客数で算出されるPOS分析、ID-POS分析の基本指標のひとつですが、そもそも、PI値は比較するために生まれてきた指標ともいえます。比較には3つあり、商品比較、時間比較、店舗比較です。商品比較については、その2で解説しましたので、ここでは、時間比較について解説します。
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時間にはいろいろな視点がありますが、最初に抑えるべきは前日との比較です。昨日のPI値が今日はどう変化したか、なぜ変化したか、ここを突き詰めることが最初のPI値を理解するためのステップです。これを繰り返すと週になり、月になり、年になりと、長時間のPI値の比較へと発展してゆきます。また、逆に、時間を縮め、時、分、秒という視点も重要です。このように、PI値はあらゆる時間で算出が可能ですので、ここを抑え、比較することがポイントといえます。
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では、なぜ、時間比較が重要かですが、それは、明日のPI値を予測するためです。明日のPI値が読めれば、店舗全体の客数は比較的読みやすいですので、PI値×客数で、明日の販売数量が予測できるからです。明日の販売数量が予測できれば、発注、仕入、在庫、品出し、販売と一連の商品管理がスムースに連動し、生産性の向上につながります。それ以上に、顧客から見れば、いつ来店しても欠品がなく、鮮度の良い商品を購入でき、来店頻度の向上につながり、結果、売上増にもつながってゆきます。したがって、PI値を時間比較することは、売上、利益に直結するキーであるといえます。
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今回の事例はこれまで取り上げていたバナナですが、明日のPI値を読むためにもうひとつ重要なポイントがあります。価格です。データをグラフにして見ると、一目瞭然ですが、PI値と価格はバナナに限らず、多くの商品で密接な関係があり、価格抜きにはPI値の予想は不可能といっても良いくらい、最重要なPI値の変動要因といえます。バナナ100円の時のPI値は8%前後、150円の時のバナナのPI値は2%前後と、グラフを見ると明確な傾向が読み取れます。このように、価格はPI値を予想する上では、はずせない要素であるといえ、PI値の時間的な推移における変化の要因として見ることがポイントといえます。このようにPI値の予想には時間の視点をいれつつ、その変化の要因を突き止め、精度の高い予想がポイントといえます。今回のバナナの場合は価格が最優先の要因ですが、これ以外にも様々な要因を考慮し、明日のPI値の予想精度を高めてゆくことが課題といえます。
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(動画の字幕)
ブログ、食品スーパーマーケット最新情報です。IDプラスアイの鈴木です。今回は、基礎用語解説シリーズの中のPI値って何?を取り上げます。その3、時間比較がテーマになりますが、その2では商品比較を解説しましたので、今回は、時間比較となります。ちなみに、その4、第4回目に関しては、店舗比較を取り上げる予定です。PI値はPOS分析、ID-POS分析の基本指標の1つとなります。Purchase Indexという形で、この PとIの略を取ってPI値というふうに呼んでいます。
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では、実際の時間比較に於けるPI値を見てみたいと思いますが。これはバナナのPI値を日別に示しています。7月1日から7月14日までの2週間のPI値、ここがPI値になりますが、PI値を見てみます。PI値は、店舗PI値、単品PI値、部門がある時には、部門、セグメントのPI値がありますが、ここでは、店舗全体の客数で割ったPI 値、これが店舗全体の客数ですが、割ったPI値と、それから、店舗、その日のですね、客数バナナの客数ですね、割った単品のPI値と両方取り上げてみます。それから、この表の中では参考に価格も入れてあります。
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7月1日ですが、バナナは75本売れています。客数は、これは店に来た来店客数ですので、5,273名ということになります。、この時、バナナだけを購入した客数、これは73名となります。従って、PI値は割り算ですので、75/5,273ということで、0.014ということになります。同様に、単品のPI値が75/73ですので、1.027となります。
この時、バナナは平均166円で販売されたということです。で、PI値は、そのままこの0.014とか、1.027を使う場合もありますが、こういう形で100倍してパーセント、1.4%という使い方をすることもあります。また1,000倍して14.2個という使い方をすることもあります。主に小売り業では、パーセント、100倍使うことが多いですが、メーカー卸の方は、1000倍した14.2個、こちらを使うことが多いというのが特徴です。
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で、7月2日ですが、99本バナナが売れたと。で、客数は5,893人になってます。で、バナナの客数は95人。従って、割り算をすると0.017、1.042となって、こ時は170円という数値です。こういう形で、日別のPI値、時間比較する時は、比較したい時間の、数量、販売数量ですね。それから、その時の店舗の来店客数、これで割り算すれば、店舗全体のPI値が出ることになります。で、単品のPI値を出したい時には、その日の時の、この場合はバナナですが、バナナの客数を算出すればですね、これ割り算すれば単品のPI値を出すことができます。ちなみに単品は、1を下回ることは無いです。バナナの購入した顧客だけを見ていますので、必ず1を超える数字になるのが特徴です。
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まとめますと、PI値は、数量/客数で算出される指標です。で、先程の物を実は、こちらグラフにしたものになります。このブルーが店舗のPI値です。で、この赤はですね、これが単品のPI値になります。波形はほぼ同じですが、こちら側がパーセントにした100倍をしていますが、バナナの店舗のPI値。こちら側が1.0以上になってますので、単品のPI値、ということになります。で、特徴的にはですね、7月のこの4日とかですね、7月の7日、7月の11日、7月の14日に、PI値が跳ね上がっていることが分かります。で、時間軸で見ると、こういうことは良くあるケースで、そういう意味で、時間を比較するということは、重要なPI値を理解する上でのポイントになります。過去と現在を比較する、ということですので、前日との比較、これが1番目です。それから、先週と比較する、先月と比較する、昨年と比較する、こういう形で、時間軸を使います。更にですね、何時何分何秒までの比較も可能ですので、1秒ごとのPI値を取る、なんていうことももちろん可能です。理論的には可能ですので、時、分、秒での比較ということも時間軸のポイントになります。
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で、この比較を使う場合の最大のテーマ、目的は、予測をする、ということであるかと思います。ここから予測をどうするかということですが、ポイントは山を見る。PI値の高い時、このバナナは8%から9%だということが分かります。山、次に谷を見る。谷を見る、ここですが、2%前後だということが分かります。従って、このバナナは、日別で見ると2%と、8%前後ををこう、行き来している、というPI値だとことが分かりますので、ここから予測に繋げて行くことがポイントになります。で、その場合ですね。やはりPI値に影響を与える要因として、価格は避けて通れないということで、実際の先ほどの参考価格を示したものが赤です。そうすると、ここ、一目瞭然ですが、バナナの8%前後になるのは、価格がこの時のみです。この時ちょうど100円を切っていますので、バナナが100円を切ると、PI値が8%前後になるということが分かります。で、バナナが150円クラス、この辺ですね。これはPI値が2%前後ということが分かります。従って、価格とPI値の関係は時間の中で掴んでいくと。経験と勘で養うべきですが、ここをしっかりと時間軸を把握することによって、価格との関係も見えて来るということで、実際に、これバナナの、実際の事例ですので、この辺が大きなポイントになります。
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以上、時間比較ということで、PI値を活用するポイントになります。

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