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問いからはじまるマン

夏休みが始まりました。子供たちと過ごせたのは2ヶ月くらいでしたが、色々忙しくてほっと一安心です。今年の夏休みは9日間しかなくダラダラもしたいですが、子供にとっても自分にとってもおもしろい2学期を準備したいところです。

一昨日、学校の教務主任が開いてくれた自主研修会。参考図書は『子どもの問いからはじまる授業』です。事前に読んで集まり、この日は問いを出し合い解決していく時間でした。この本に書いている方法を用いて解決をしていく、まさに「問いからはじまる」時間でした!

https://www.amazon.co.jp/子どもの問いからはじまる授業-樋口-万太郎/dp/4313653961/ref=asc_df_4313653961/?tag=jpgo-22&linkCode=df0&hvadid=426039100951&hvpos=&hvnetw=g&hvrand=7433281922988490633&hvpone=&hvptwo=&hvqmt=&hvdev=c&hvdvcmdl=&hvlocint=&hvlocphy=1009601&hvtargid=pla-889704477540&psc=1&th=1&psc=1

子供の問いから出発し、子供が主体的に学ぶ。理想の姿を想像します。しかし、「子供の問いだけで学習目標を達成できるのか」「子供の問いをどのように単元に位置付けていくのか」という不安な思いがあります。この2つの問いについて一緒に読み返しながらみんなで話し合いました。

結論から言えば、樋口先生は子供の問いだけで授業が成立するとは考えていませんし、子供の問いから一斉授業の問題をつくっていくこともしていません。ポイントは、樋口先生が「問題」と「問い」を区別して考えているところです。「問題」とは、教師が提示したもの。「問い」は、「問題」を見て子供から生まれるものです。このように区別された上で、次のような授業づくり6ステップが紹介されています。

①問いづくり ②問いベスト3を選ぼう ③「問い解決タイム」をつくろう ④問いを単元の流れの中に位置づける ⑤最後に教師からの課題を考えてもらう ⑥「問いを振り返るタイム」をつくろう 

わたしたちの問いの一つは、⑤が解決してくれました。つまり、普通の授業をする時間はあって、学習目標を達成できるということです。しかも、樋口先生はきちんとしたストーリーのある単元計画は、教科書通りで十分だと書いています。むしろ、プロが作った教科書の学習計画を考えもなく崩さないほうが良いという考えです。教師にとって、教科書通りに学習目標を達成できることは安心ですよね。

もう一つの問いの答えは、④にありました。子供の「問い」に合わせて教師が「問題」を作るのではなく、教師の「問題」に子供が「問い」を位置付けて授業に臨むということです。子供は①〜③で問いを整理し、④で見通しを持って⑤教師の問題に取り組みます。つまり、問いが授業で解決されることもあれば、されないこともあるということです。「されないこともあるの!」と心のどこかで思いましたが、それは自学につなげるなどさらなる個人の探究につながれば良いです。これまでの自分は問いを持たせたらすべて一斉授業で解決してあげないといけないという考えがあり、そこに無理があったことに気がつきました。

問いからはじまる授業では、子供たちが「今日の授業はぼくの問いが解決されるかもしれない!」「わたしの問いと関係がありそうだな」と思ったり、「今日の授業ではわからなかった」「新しくわからないことができた」と思ったり、頭をフル回転で授業を迎えることができるでしょう。しかも、教師にとっても無理なく学習目標を達成できるという点は嬉しいですよね。

自主研修で話して問いを解決していくことは、大人ながらにとても楽しかったです。そして何よりこの実践方法はやりやすい!この実践のポイントは、【問い】と【見通し】だと思いました。問いを持っただけでは、おそらく子供は問いを解決せずとも授業をいつも通りただ過ぎてしまいます。問いを単元に位置づけさせるなど、意図的に【見通し】を持たせることも重要だとおもいました。

【問い】と【見通し】をキーワードとして「子どもの問いからはじまる授業!」2学期に実践してみようと思います!