【EDH】次元単革命2023【レベル2-3】
はじめに
いま次元単EDHがアツい。
このことがどうしても伝えたくて筆を執っています(慣用表現)。
次元単EDHとは
マジックの背景世界は無数の次元(=世界)の集合体である多元宇宙であり、私たちプレイヤーはそれらの次元を渡り歩くプレインズウォーカーです。
30年の歴史の中でたくさんの次元を訪れ、すでに判明しているだけでその数は60以上。
同じゲームでありながら多様な世界観が楽しめるほか、次元ごとの特徴が反映されたアートもMtGの魅力のひとつですね。
気になる方は公式のマジックの世界紹介や、MTG wikiの次元一覧もご覧ください。
ということで。
次元単EDHは「カード名に『次元の名前』が入っているカードのみ使用可能なEDH」です。
イメージがついたでしょうか。
例えば、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》はカード名に次元「ゼンディカー」が入っているので使用可能、といった形です。
候補カードの少なさから、統率者は固有色が5色である《アラーラの子》。
とはいえ、これでは構築があまりに簡単すぎるので、より厳格に縛ることにしています。
以下、詳細な構築ルールをご紹介します。
構築ルール1.英語名で完全一致
カード名に含まれる文字列が次元名かどうかの判断には、「カード名に含まれる語句が英語の次元名と完全一致しているか」を参照します。
例えば、《ファイレクシアの巨像》は日本語名では次元名「ファイレクシア」を含んでいますが、英語名は《"Phyrexian" Colossus》であり次元名Phyrexiaと完全一致しないため採用できません。
「そんなに厳しくなくてもいいだろ!」とお思いのそこのあなた。
私もそう思います。
思うのですが。
「Ir(アー)」という次元があるせいで完全一致にしないとなんでもありになるんですよ!!!
《アーリン・コード》とか《アーボーグのラタドラピック》とか《Bird of paradise》とかを「次元名入ってます!!」って言って使うの、違うじゃん…………。
ということで泣く泣く縛りました。
俺もさ……《ウンドゥル族のバローウィン》は「ローウィン」ですって書きたかったよ……。
構築ルール2.次元カードを信用する
MtGにはプレインズウォーカー同士の次元を渡りながらの戦いを再現したプレインチェイス戦という遊び方が存在します。
非常に独特のゲーム体験が楽しめるルールで、実はこのデッキのアイデアも双頭巨人プレインチェイスEDHを見て思いついたものです。
このルールでは、次元カードという様々な次元の姿が描かれた定型外のマジックのカードが使用されます。
ある地名が次元の名前であるかを判断する際には、次元カードに記された次元タイプを判断基準として使います。
なんか複雑なことを言ってますが、アラーラやカルドハイムのような複数の世界を内包した次元をどう扱うかということに関わります。
バント
エスパー
グリクシス
ジャンド
ナヤ
の各断片はアラーラという次元が分割されてできたものですが、それぞれが次元名であるともないとも言える微妙なラインです。
では次元カードではどうでしょうか。
次元タイプがアラーラであるところから、次元名として認められるのはアラーラだけであることがわかりましたね。
これのせいでマナ基盤がだいぶ弱くなります。本当に苦しい。
同様にカルドハイムの各領界も次元としては認められません。本当に苦しい。
構築ルール3.過去の名前も許可する
新ファイレクシア次元は過去には「アージェンタム」と「ミラディン」という名前であった時期がありました。
これらも次元名として有効とします。
また、ラースやファイレクシアのように現在は存在しない次元も有効とします。
構築ルール4.土地は全て異なる次元
これは単なるこだわりなのですが、せっかくなのでデッキ内の土地のイラストは全て異なる次元になるようにしました。
「なんでUnfinityの舞台はバブロヴィアって明言されてないんだよ!!」「ケラル峠もちゃんとカードにしておけ!!」「かくなる上はセラの領土に頼るしかない…………」などの苦しみに晒されるため真似しないほうがいいです。
その他細かいルール
ヴォーソスの皆さんしか気にしないところは以下にまとめました。適宜ご覧ください。
シャドウムーアはローウィンとは別の次元として扱います。
ヴォルラスはVuel of Rathなのでラースを含むカードとして扱います。
ニューカペナ(New Capenna)は明らかに2語で固有名詞なのですが、ハイフンで繋がれていないのでカペナ(Capenna)扱いにさせてください。
イクサラン次元の中にはイクサラン大陸があり「イクサラン」だけでは大陸のことを指している可能性があるという話をした奴はビンタします。単語が一致してればええんや。
以上、構築ルールでした。
ではいよいよ本題に移りましょう。
なんと次元単EDHには2023年のうちに2度の革命が起きているのです。
これは今一番アツいデッキと呼んで過言でないでしょう。
ということで、皆さんに何が起きたのかをご紹介したいと思います。
第一次革命
2023年4月。
次元単の歴史に燦然と輝くセット、『機械兵団の進軍』が発売されました。
ファイレクシアによる次元侵略をテーマにしたこのセットでは、40枚以上の次元名を冠するカードが登場。
加えて、ドミナリア次元の一部であったザルファーがいろいろあって次元として独立し、既存の「ザルファー」カードがリーガルになるという大事件も発生しました。
これによりぶっちゃけレベル1にすら達しない何かだった次元単は、なんとかデッキの形を成すようになりました。
どうです、イケそうでしょう。
バトルは《アラーラの子》のトランプルと噛み合いもよく、全体除去と裏面キャストの二択を迫れます。
特に《ゼンディカーへの侵攻》はマナ基盤を安定させ防御値も低い上に《覚醒したスカイクレイヴ》は土地なのでアラーラの子で破壊されないという完璧な噛み合いぶり。
「こんな強化がもらえるなんて、次元単EDHやっててよかった…………!」と当時の私は思っていました。
まさか、その半年後にさらなる革命が起きるとも知らずに…………。
第二次革命
そして時は2023年10月。
ユニバースビヨンド『ドクター・フー』のプレビューが始まりました。
そこに次元カードが収録されることを知った私は期待に胸を時めかせながらリストを眺め、「それ」を目にしたのです。
「地球」!!??
まさかと思いつつ英語版を見ると…………
衝撃の「Earth」解禁です。
まさかのワイルドファイア次元に次ぐ一般名詞次元の増加によりテンションは最高潮。
しかし、調べてみたところ「Earth」で完全一致するカードは案外少なめ。
「事件ではあるものの『機械兵団の進軍』ほどではないな…………」
と思っていた私の目に、
ヤツが飛び込んで来たのです。
ウワーーーーーーーッッ!!!???
ァ…………
アァ……………………
ウワワヮーーーーーーーッッ!!!!!!
「Moon」が解禁されてる!!!!
過去にヘリオッド様を讃えたくて「Sun」で検索したついでに「Moon」でも検索したことがある私にはわかるのですが、Moonはけっこう枚数があります。
調べてみるとかなりイケてるカードが続々見つかり、次元単は新たなフェーズを迎えました。
おまけに次元「火星」「ギャリフレイ」にも使用可能なカードが登場しており、まさに第二次革命です。
ということで、本日を境に生まれ変わった次元単がこちらです。
新戦力について簡単に解説を。
『機械兵団の進軍』の変身クリーチャーたちと好相性の1枚。
第一次と第二次の夢のシナジー!
戦う者の歌が聴こえてきますね。
《アラーラの子》で破壊されないパーマネントを作成できます。
《イクサランへの束縛》より軽くマナも出せ、両面パーマネントを第2面で残せます。
ありがとうタミヨウ…………!!
土地サーチでマナ基盤を安定させてくれる地球からの使者です。
自分にあまり影響のないスタックスなのも偉いですが、1-4帯でいかがなものかという話もありますね。
《アラーラの子》の全体除去からクリーチャーを守れます。
「そっち次元名関係なくない?」は禁句です。
おわりに
ということで、今一番アツい名前縛りEDHの紹介でした。
今までほとんど新規カードが追加されなかった縛りですが、今後は「Earth」「Moon」の追加可能性がそれなりにあるので未来も明るくなりました。
大変うれしい。
さらになんと『ドクター・フー』は本日発売なので、統率者デッキを買えば手軽に次元単の世界に入門できます。
まさに""今""一番アツいわけですね。
過去には他の名前縛りもやってるのでよければ見てください。
それでは、双頭巨人プレインチェイスEDHの世界でお会いしましょう。
追記
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