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論文は知的好奇心の遊園地だと思う理由

論文を読むのは本当に楽しい。
著者が膨大な時間と労力をかけて
たどりついた知識に、
私も引き合わせてもらえる楽しさ、喜び。

本研究では...調理の知識・技術を広く捉え、自分の心身にあった食事を構想し整えていく力、すなわち『食事づくり力』と表現する

駒場・武見・中西・松田・高橋 2014
「女子大学生の『食事づくり力』測定のための質問紙の開発
―栄養学を専攻する女子大学生を対象とした検討―」,p.21)

まるで岩穴の中を
遠くに光る出口に向かって
トロッコでゴトゴト進むように、
著者が丁寧に敷き詰めた線路に導かれて読み進める。

「食事づくり力」を測る質問紙の...最も寄与が大きい第1因子は、中学高校時代の主体的な食事づくり経験であり、次が第2因子の小学校時代の補佐的な手伝い経験であった。

前掲書 2014,p.29


子どもが食への関心が高まる…年齢にふさわしい食事づくりの手伝いを積極的にさせることにより、更に食への関心を高めるという報告や、…調理の補佐的な作業から、主体的な調理に取り組む機会の増加が、調理が得意になる要因と関連するという先行研究の結果と一致する。

前掲書 2014,p.29

著者の示す先行研究は宝の山。
自分の知らない世界を
探検するための
道しるべを照らしてくれる。

著者の辿った学びの軌跡に
たっぷり浸り、
もっと深く知りたいところは
自分でたぐり寄せて
(参考文献を取り寄せて)
どっぷり浸る。

◆引用文献
駒場 千佳子, 武見 ゆかり, 中西 明美, 松田 康子, 高橋 敦子 2014
「女子大学生の「食事づくり力」測定のための質問紙の開発
―栄養学を専攻する女子大学生を対象とした検討― 」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/eiyogakuzashi/72/1/72_21/_article/-char/ja/