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自分の視座を高めてくれる刺激にあふれた環境

谷口由布子
東京大学 教育学部 比較教育社会学コース


IAの第一印象

 大学で初心者向けの金融リテラシーの授業を受けたのをきっかけに、ほぼ皆無だった金融の知識を身につけたいと思うようになりました。でも、独学では頭に入らないし続かない…そう思いあぐねていた時に、1期生の友達からidentity academyの話を聞き、とても面白そうだと思いました。体系的かつ実践的に金融の知識を学べるだけでなく、学生同士のコミュニティを重視しているというのも決め手になりました。

 それまでの大学生活で色々な団体に所属してきましたが、コミュニティが活性化するためには運営やメンバーの覚悟とコミットが必要で、その難しさを感じていました。しかし説明会に参加した時に森山さんのコミュニティにかける想いを聞いて、ここでなら優秀で多様な人たちとの有意義なつながりが得られるかもしれないと期待して参加しました。そして実際、知識面でもコミュニティの面でも、そしてキャリア観や大切にすべき価値観という面で特に、期待していた以上のものを得られたと感じています。

金融に対するイメージが変わった

 普段教育学部で社会学を勉強している自分にとって、金融は縁遠い分野で、キャリアとして選ぶこともまったくと言っていいほど考えていませんでした。しかしIAに参加して、講師やその分野で活躍されているゲストの方の講義を聞いたり、様々なワークに取り組む中で、金融に対する自分の中でのイメージが変えられていきました。株式投資はマネーゲームやお金儲けというよりも、将来を予測して会社の未来を買うことで、世の中が良くなることに自分もお金を出して参加するということ。M&Aや買収などのニュースで見るいかつい字面の裏には、パッションに突き動かされた様々な人間くさいドラマがあるらしいということ。そんな新しく見えた一面を面白いなと思い、最終的には金融の分野に進むのも選択肢の一つかなと思うまでになりました。

 何かを選択することは何かを捨てることでもありますが、知らず知らずのまま選ぶ機会を逃すのと知ったうえで選ばない選択をするのは大違いです。色々な分野の知識や情報を知って、選択肢を広げた中から進路を選びたいと思う私にとって、IAは金融や起業などの分野において自分の世界を広げてくれるうってつけの環境でした。

周りの環境や人の大切さ

 IAで得られた大きな学びの一つは、どんな環境に身を置き、どんな人と付き合うかが個人に与える影響の大きさを痛感できたことです。周りの環境や人で自分は変わるから、目線が上がるような人がいるところに行った方が良い。講義でそう聞いて非常に納得したというのもそうですが、何よりも実際にIAという環境に身を置いて過ごしたことで自分が変わったという実感が強くあるからです。

 IAで学んだ4か月間を振り返ってみると、講義の内容や一緒に学んでいた同期たちの優秀さに刺激を受けて、もっと成長したいという上昇志向が強まったり、前述のようにキャリアの選択肢が広がったり、ポートフォリオゲームで実際に投資をしてみることで、ニュースや社会の見方が変わったり、世の中で何が起きているかに対するアンテナの感度が高まったりと、様々な面で良い変化が自分に起こりました。

 これは就職先を選ぶという点でも大きなパラダイムシフトで、これまでは「どんな仕事をするか」という業界や事業内容や職種などに目が向いていましたが、それに加えて「どんな人と一緒に仕事をするか」も重視して選んでいこうと思わされました。

「リスクマネジメント」とは何か?

 identity academy はリスクマネジメントの学校と謳っていますが、当初私はリスクマネジメントとはどういうことなのか、いまいち理解していませんでした。リスクという言葉を、危険性といったマイナスなイメージで捉えている方も多いのではないでしょうか?ここは大きなリスクを回避して安泰な人生を送るために必要なことを教えてくれる場所なのだろうか、と思う方もいるかもしれません。

 ですが、そもそも金融の世界での「リスク」とは将来の不確実性を意味する言葉であり、必ずしもダウンサイドだけでなくアップサイドも含んでいます。IAが掲げているリスクマネジメントとは、リスクを減らしたり回避することではなく、それらを適切に見極めた上で正しくリスクを取っていくための手段であるということ。そしてリスクを取るからこそリターンも得られるということを、森山さんのレクチャーや、様々な挑戦を続けられているゲスト講師の方々の姿勢から学びました。

 自分のこの先を考えるとき、どんなキャリアや人生を歩んでいくのかはまだ不確定なままです。また特に一人の女性として、人生における重大な選択をしなければならない機会も多いので、その時々で腹落ちした意思決定をしていくことがより大事なのだろうと考えています。そんな時こそIAで学んだリスクマネジメントが活きてくると感じます。自分の軸を持ち、冷静かつ客観的にリスクを見極め、ここぞというときはパッションに従って大胆にリスクを取っていく。この4か月で吸収したことを深く胸に刻みながら、そんな人生を歩んでいきたいと思います。

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