雨が好き

最近,雨模様が続いています。

私は雨が好きです。

意識して耳を澄ませてみると地面を打ち続ける,一見すると単調な音の中に,葉っぱや傘に弾ける音や地面を流れる音,水たまりに雨が落ちる柔らかくて心地いい音,カエルのバックコーラス,様々な音が不規則に混ざり合っているのが分かります。個人的には水と水が衝突するあの清涼感のある音が好きです。

私はなぜ雨が好きなんだろう。
じめじめして,暗くて,荷物が増えて面倒になるのに。確かに音が好きというのもある。でもそれは感覚的な理由で,何か精神的な,自分の性質的な理由があるはずです。

私と雨の共通点を考えてみます。じめじめしていて,暗くて,面倒で,すぐに下へ向かおうとする...



何ということでしょう。私は雨なのかもしれません。
私は雨の一粒で,雨は私の一部。

そう考えると私が雨を好きなのは,雨の日には私の仲間が沢山来てくれるからなのかも知れません。仲間というのは良いものです。喜びは倍増に,悲しみは等分にしてくれるからです。
将来の不安に怯えた私の心は,雨という仲間に寄り添われて一緒に沈むのです。

私たち人間の制御を超えた存在である自然が,寄り添ってくれているという安心感があるから,私は雨が好きなのかもしれません。

今日も雨音を布団の一枚として重ねて,眠りにつきます。
おやすみなさい。

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