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素人の考古学—神奈川県横浜市青葉区市ヶ尾古墳群見学

                   

1.市ヶ尾横穴古墓群(県史跡)
 

横穴墓と前庭部

市ヶ尾横穴墓群は鶴見川左岸の丘陵地にあり、6世紀後半から7世紀後半にかけて作られたA群12基とB群7基の計19期の横穴墓からなり、有力な一族の墓と考えられる。

前庭部と呼ばれる横穴墓の入口前の広場部分から刀・土器類など遺物が発見され、死者を祀る何らかの儀式が行われていたと考えられる。

また各横穴墓の内部の構造には亡骸を安置する棺座が設けられたものや、玄室の奥壁を湾曲させ天井部がドーム型になっているものなど各種の形式が見られ、時代とともに次第に変化しいった様子が伺える。
 



2.市ヶ尾稲荷前古墳群(県史跡)

市ヶ尾古墳群は狭い丘陵上にある

 稲荷前古墳群はかつて前方後円墳・前方後方墳・円墳・方墳の計10基と3つの横穴墳が存在していた。これらは4世紀から7世紀にかけて継続的に作られた。

ここ谷本川流域を中心とする都筑の地は、一首長によって統合されていき大和政権とも一定の政治的文化的関係をもった。

1号(46m)、6号(36m)の前方後円墳と16号(37.5m)の前方後方墳の3基はこの地域の歴代首長の墓である。

(15号墳 方墳)


(16号墳 前方後方墳)


(17号墳 方墳)

現在15、16、17号の3基が丘陵上に保存されている。

墳頂から市ヶ尾横穴墓群が望まれ、かつては古墳が連なっていたことが伺える。
                    以上

                    小兵衛

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