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嫌いな人。

ずっと“苦手だな”と思う人がいた。

分かり合おうと話合ったこともあった。

けど、ある時
私が分かり合うことを諦めた。

この人とは一生分かり合うことはできないんだ。
何もかもが違いすぎて
どうやったてわからないんだ。

きっと相手も私のこと
心底苦手なんだろうな。

考える時間も無駄。

もうすべてを投げ出そう。

そう思って過ごしていると
どうやったてまたぶつかる謎。

“なんで私はあの人のことが嫌いなんだ?”


いろんなことを考えた。
本当にたくさん。

容姿
人生
持っているもの
持たざるもの

ネットに並んだ言葉でさえも
どれもしっくりこなかった。


ある時また風向きが変わった。

いっそのこと
大嫌いだと認めてしまおう。

“私はあの人が大嫌いです”

少しだけ心が明るくなった。

だけどまだ快晴とまではならなかった。


不定期に顔を出す謎は
いつも私をかき乱す。

ホルモンバランスのせいだ。
きっとそうだ。
なんて思って過ごしていたある日

またまた風向きが変わった。

謎に対して真正面。
嘘偽りない言葉を書き連ねてみた。

“なんで私はあの人のことが嫌いなんだ?”

出てくる出てくる。
紙の上を軽やかに走り続けるペン。

並んだ文字をみて驚愕した。


“私のことだ”


少し前の私のこと
今もなおある私のこと
見たくない私のこと

全部、私。

“私は、私が嫌いだったんだ”


そう気づいた瞬間から
身体中の毛穴から
湯気みたいな煙みたいな
なんだかよくわからんけど
ちょっと重たくて臭い?ものが
溢れ出していく感覚になった。


ちゃんと自分と自分が
カチっとハマった瞬間

気持ちよかった。

きっとまた何度か訓練するんだと思う。

苦手なあの人軸になっちゃう瞬間がきて
“で?どうすんの?”
って言われる瞬間。

その時のためにも
この気持ちはちゃんと残しておこうと思って。

久しぶりに書いてみたら楽しかったです。
ありがとう。

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