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大学入学共通テストはどうなるか?試行調査(プレテスト)を振り返ります。第2回国語①(井出進学塾)

こんにちは、井出進学塾です。
「記述式問題断念」ということで、国語にも、いえ国語こそ、どうなっていうか?・・・注意が必要です。
さっそくみていきましょう。

まず、中止にはなりましたが、記述問題からです。
試行調査(プレテスト)の問題は・・・

私としては、そんなに悪くなかったと思います。

もっとも、分析の段階で、採点基準の問題から見送りは目にみえていましたが、設問の意図などは、納得できるものでした。
ここらへんは、完全に時期を外してしまいましたが、いずれ「国語記述問題導入の失敗」などのテーマで、書きたいと思っています。
また、そもそも「センター試験では思考力が試せないのか?」「(2次試験もあるのだから、その役割として)センター試験で表現力を試す必要があるのか?」というテーマにもつながっていきます。
ここらへんも、いずれ書きたいと思っています。

次に「評論文」問題です。

2回目のプレテストでは「著作権」関する評論文でした。

ここで、大きな変化がみられました。あまり世間では知られていませんが、予備校や塾の国語専門の先生にとっては衝撃的な変化です。

従来のセンター試験では、問題文の順番に設問に答えていけるタイプの設問が主で、文全体をみて答える問題は最後の1~2問でしたが、このプレテストでは、文全体を通して答えなければならない設問が、そのほとんどを占めるようになりました。英語の長文問題でも、その傾向はみられ、これが1つ新しく目指している方向と言えるでしょう。

このこと自体は、悪くない、というかむしろいいことですし、大手予備校など、すでにこのことは分析済みで、受験生もその傾向は知ることになるので、問題はないでしょう。

どうかな~ と思ったのは次です。

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センター試験で「小説文」が入っていたところに、「詩」と1ページ以内で収まる量の「エッセイ」が入っていました。
これは、第1問で記述問題を入れた分、時間的な問題で、文章量を減らす必要性から、こうなったのでしょう。

記述問題をやめたので、やはり大問2は小説文から出題するのか?
ここらへんは、大学センター側が、早めにはっきりさせる必要があるでしょう。(まぁ、ここらへんは大手予備校が、しっかり対処してくれるでしょう。)

なお、この詩とエッセイに関して、私は最初に読んだとき、・・・

さっぱり意味が分かりませんでした。

おまえが国語ダメなんだろう・・・と言われれば、それまでですが、私もけっして国語が専門というわけではないのですが、私なりに受験関連の教材研究は繰り返していたので、やはり「詩」自体が難解、あるいは、詩やエッセイなどの短い文章から大学入試用の問題をつくることの難しさ、という面はあるでしょう。

(なお、この詩は「愛ののこした紙片が」・・・で始まります。
大手塾の専門の先生の解説をみると・・・
「この記述から、おそらくはこの紙片は、昔の恋人からのラブレターだろうとわかる」とあり、まぁ、言われてみればまったくその通りなんだろうけど、私は全体を何回も読み返し、やっとそこまで読みとれました。)

長くなってしまったので、今回はここまでにします。
次回、古典(古文・漢文)と今回説明不足だったので全体の構成について書きたいと思います。

執筆:井出進学塾(富士宮教材開発) 代表 井出真歩

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