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慢性上咽頭炎の6スポット治療、セルフEAT治療記録

◎自己紹介

1978年生まれ 男性

職業:グラフィックデザイナー(一人だけの法人です)

家族:妻と男児三人。5人家族です。

千葉県在住。

もともと長時間労働の業種ですが、独立起業してからはとくに、1日20時間以上パソコン作業を続けることが多くそれが10年以上つづきました。

独立起業してから、まる1日休みをとったことは、この病気になるまでは、たったの1日もありませんでした。

そういった、睡眠不足と過労、運動不足、パソコンの長時間作業の積み重ねが、慢性上咽頭炎を招いたと思っています。

2022年8月現在の状況を記しました。思い出しながら書いているので、時期や治療回数などはあいまいな箇所はあるかもしれません。

※医療の素人である個人の、自己責任による治療の記録です。当サイトの内容に関して、一切責任は持てません。

参考にして、自己治療をされる場合は、ご自身の責任で行っていただきたくおもいます。

なかなか、一般に知れ渡っていない慢性上咽頭炎、とくに私にとって効果のあったことが、誰かの役に立てばという思いでこのページを公開しています。皆様にとって、なにか参考になるところがあれば幸いです。

◎慢性上咽頭炎になったきっかけ

2018年12月に風邪をひいた際、風邪症状が治ったあとも、鼻の根元がずっと痛いため、近所の耳鼻科に行きました。副鼻腔炎という診断で、抗生物質をもらいまいしたが、いろいろな種類の抗生物質を四ヶ月飲んでも効かず、痛みは鼻の根元だけでなく、眉間、こめかみ、頬骨に広がり、さらに後頭部など頭痛も加わってきました。CTを撮ったところ、当初の副鼻腔炎は治っていると診断され、でも痛みはまったく消えておらず、どうしたら良いかわからなくなりました。

そんなときに、知人から、その症状は千葉市花見川区の「田井耳鼻科」で6スポット治療が効くかもしれない。という話を聞き、そこでこの症状が「慢性上咽頭炎」であることを知りました。

それから3年半にわたり、いろいろな治療を行いました。医療費・交通費は総額で、軽く見積もっても百万円以上はかかってしまいました。

2022年8月現在、8割から9割方、症状は治っており、「病態制御」に成功したと思っています。

◎行った治療

私が行った治療は多岐に及びますが、下記の通りです。

・田井耳鼻科での6スポット治療、電場治療、温熱療法を、週2回。1年間で100回通院しました。

・ハルトマン氏、ルーツェ氏、ペルテソン氏、チェルマック氏などを用い、セルフでのBスポット治療(EAT治療)を、1日3回、合計で600回以上行いました。出血がなくなってからは、頻度は減らしてきています。

塩化亜鉛は入手困難なので、アストリンゴゾールおよび、ルゴールピゴンを用いました。

・鍼灸は顔面、頭皮、首、背中などを対象に、30回ほど通院しました。

・整体は、主にストレートネックと背中のこりの治療目的で、50回ほど通院しました。

・歯科金属アレルギー検査を行い、陰性でしたが、ねんのため、樹脂に変えることが難しいと言われた奥歯の一箇所をのぞきすべての銀歯を樹脂に変えました。

・銀歯除去の過程で、痛みの自覚症状が無いにもかかわらず神経まで達していた虫歯が発見されたため、治療しました。

・脳のMRIは2回とりましたが、問題はなかったです。

・漢方薬は、清上けん痛湯、柴胡疎肝湯 (さいこそかんとう) 、田三七人参を半年程度服用しましたが、私にはあまり効果はなかったようにおもいます。桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)は、背中の痛みに効果があったと思っています。桂枝茯苓丸は今も飲んでいます。

◎主な症状

・後鼻漏

・顔面痛(鼻の付け根、眉間、こめかみ、頬骨など、耳の後ろなど、ほとんど顔の全部)

・頭痛(頭頂部、側頭部、後頭部など。特に後頭部が最も痛く、根強かったです。)

頭痛は、24時間365日あり、起床時から寝るまで永遠に痛かったです。「痛いか、ものすごく痛い」のどちらか。その状態が3年近く続きました。頭痛が消えたのは、セルフEATを数百回行ったあとからです。

・全身倦怠感

・首と背中、肩、腰の痛み。頭痛が収まってきたあとは、おもに、首と背中の痛みとの戦いでした。

◎とくに効果があったと思う治療

田井耳鼻科での6スポット治療は非常に効果があったと思います。治療初期は、膿盆というステンレスの皿に、なみなみと出血がありました。最大時は200〜300mlくらい出血したかもしれません。田井耳鼻科への通院を途中で切り上げたのは、先生から「これるならば毎日来たほうがいい」と言われていたのですが、仕事の都合で週2回しか通院できなかったことです。それで、100回の区切りで、通院をやめて、セルフでのBスポット治療(セルフEAT)に切り替えました。

セルフEATは、かなり効果があったと思います。1日3回、擦過をはじめてから、ほどなく、頭痛と顔面痛は、次第によくなってきました。ある程度よくなってきてからは、しぶとく痛みが残り、8割〜9割程度治ったと自覚したのは、セルフEAT600回に近くなってきてからです。

セルフEATで出血がほとんど見られなくなってからは、ストレートネック治療のための整体も並行して行っていき、これは一定の効果があったと思います。

レントゲンでもストレートネックが改善したことがわかりました。

また、虫歯の治療(痛みの自覚症状が無いにもかかわらず神経まで達していた虫歯)によって、耳の後ろの痛みだけは一晩で消失し、痛みを招く原因は慢性上咽頭炎だけではないのだと思いました。

あとは、私の場合、てんかんやうつ病に用いる薬「リボトリール」は非常に良く効きました。起き上がれないほどのひどい頭痛でも、飲めば1時間程度でほとんど無症状となり、半日以上は効果が持続しました。

ただ、このリボトリールは、いろいろな副作用があるということだったので、子どもの学校行事のときとか、どうしても乗り越えなければならない徹夜仕事のときなど、頓服用としてのみ用いていました。

私は仕事で、1日中パソコンを使っているのですが、椅子や机などは、いろいろ試した結果、立って仕事をするのが一番、首や背中が痛くなりにくいことがわかってきました。あとは、キーボードは、分割キーボードが猫背になりにくく、お薦めです。

◎回復までの経緯

まず、田井耳鼻科へ100回通院した時点で、後鼻漏はほとんど無くなっていました。ただ、鼻、喉ともに出血は量は減ったとはいえ、常にありました。頭痛は、施術当日、翌日あたりまではわりと和らいでいましたが、2日もするとまたもとの頭痛に戻る感じでした。

セルフEATを数百回続けた過程で、いつからか、どこをどんなに奥まで強く擦ってもほとんど出血がなくなりました。そのころには、頭痛はほとんど消えており、主な症状としては、首と背中の肩甲骨の間の痛みが残るのみとなりました。ただ、そうなってから半年以上、なんの改善もなく、回復は停滞してしまいました。いろいろ試しましたが、セルフEATでハルトマンを曲げて角度を変えてみたり、いままで擦過できていない箇所を探索して、いろいろな擦り方をしたところ、稀に出血があることがあり、ひとつひとつ、そういった、残された炎症箇所と思われるところをつぶしてゆくことができたと思います。

それと同時に行っていたストレートネックの治療のための整体は、一定の効果があったと思います。

あとは、仕事量を大幅に減らしました。それまでは、徹夜が当たり前の仕事内容でしたが、絶対に徹夜はしないように、仕事はどんどん断り、減らし、当然収入は落ちましたが、それよりも健康のほうが大事だと思いました。今でも、仕事量は大幅に減らしたままです。

もう二度と、30代の頃のような徹夜徹夜の働き方に戻すことはできないし、本来の人間らしい生活をしなければさらに重い病気になってしまうと思い、無理をしすぎないように慎重にすごしています。

2022年8月現在、背中の痛みはやや残るものの、仕事で無理をしないこと、そして、台風などの天候の急変時でなければ、かなり以前に近いレベルの体調に戻ってきていると思います。

完全に慢性上咽頭炎が治ったとは思っていませんが、「病態制御」の方法がわかったということだと思います。

◎食事療法について

私の場合は、グルテンフリー、糖質制限ともに、100%制限とまではいかないものの、それぞれ数ヶ月間、取り組んでみたことはありましたが、あまり効果は得られないようでした。完全に制限できていなかったためかもしれません。

また、私の場合は料理の心得がまったくないもので、制限したいものは全部食べない。そして、サプリで補うというように、

美味しくたべられるように工夫をした代替の料理で、十分な栄養バランスを補うというやり方をしなかったことも、効果が得られなかった理由かと思われます。

あとは、水しか飲まない絶食も1週間程度行ったことがありますが、それはかえって頭痛がひどくなったりして具合が悪くなりました。

食事については、それぞれある程度試したあとは、普通の食生活と、腹八分目だけ、気をつけていました。

◎適度な運動について

独立起業した31歳の頃以後、自宅兼事務所としたこともあり、繁忙期は1日中パソコンの前にはりついて、1日で数十歩程度しか歩かないような生活が続くことが多かったです。若い内はそれでもなんとかなっていたのでしょうが、この運動不足が、40歳を過ぎて慢性上咽頭炎になったきっかけのひとつだと思っています。

それ以前の会社勤務時も、ずっとデスクワークであることに変わりはありませんでしたが、千葉から都内まで1時間30分ほどかけて通い、おのずとある程度、歩く距離は毎日ありました。それが、自宅兼事務所にしたことによって、まったく運動しなくなりました。

現在は、土日は必ず、子どもたちと公園に行ったり、虫取りをしたり釣りをしたり、外で活動をするようにして、少しでも運動をするように心がけています。ふだん、車を使っていたところを自転車で行ったり、こまめに歩いて買い物に行くとか。

あとは、積極的に家事も行うようにしています。お風呂掃除、掃除機がけ、ふとんの上げ下げ、ちょっとしたことでも運動になります。

独立起業してから、慢性上咽頭炎を発症するまでの私は、そういった数分間の体の動きさえおろそかになるくらい、パソコンにずっとはりついていました。

慢性上咽頭炎を発症するまでの間、仕事仕事の人生でしたが、子どもと遊んだりする時間が、家族にとってだけでなく自分自身の健康のためにも大切なことであることに気づかされた点はよかったことだと思っています。

◎ストレスの影響について

慢性上咽頭炎の治療を、何年も続けても治らない場合は、生活習慣か精神的なものか、なんらかのストレス原因があると思います。

私の場合、慢性上咽頭になったのは、もともとの過重労働環境も原因の一つではありますが、三男が生まれつき呼吸器疾患がある医療的ケア児で、喉にカニューレを刺して呼吸し、24時間、痰吸引などの自宅看護が必要だったことが、大きなストレスになったと思います。

24時間の看護となると、当然、妻だけでは追いつきませんから、私もお世話をしますが、元々が徹夜徹夜の仕事でしたので、その結果、ほとんど睡眠をとることができなくなりました。そういった生活のなかで、慢性上咽頭炎になったと思います。

(三男はいまは、以前よりはだいぶ治っており、普通の幼稚園に通えるまでになりました。)

さらに追い打ちをかけるように、2020年12月に、今度は当時17歳の長男が、小児がん(悪性脳腫瘍)になり、抗がん剤、放射線治療、摘出手術を行いました。一時、余命2週間とまで宣告され、筆舌に尽くしがたい苦労がありましたが、奇跡的に長男は生きて帰ってきました。

長男は、後遺症はありますが、それなりにおだやかな日常を過ごしています。

じつは、長男が脳腫瘍になる直前の時期、私の慢性上咽頭炎の治療をはじめて1年半くらい経過した頃でしたが、その時点で、すでに私の慢性上咽頭炎は、一度は7割程度くらいは、治っていました。ですが、この長男の病気による、精神的ダメージ、および、つきそいなどでの体力的な負荷で、症状は振り出しに戻ってしまいました。

ずっと、セルフEATは続けていましたが、本格的に私の体調が回復に向かってきたのは、長男が無事に本退院を果たした後からです。

なので、慢性上咽頭炎とストレスは非常に大きな関係があると思います。

◎セルフEATの愛用道具


前列左から、ハルトマン(自分で曲げた)、ハルトマン、ペルテソン、ルーツェ(自分で曲げた)、ルーツェ、チェルマック、シリンジ。 後列左から、ルゴールピゴン、アストリンゴゾール、脱脂綿。

私がセルフEATで使っている愛用道具です。

(もし、私が、無人島になにかひとつ持っていっていいといわれたら、ルーツェかハルトマンです。脱脂綿は、、服の切れ端とかで現地調達?)

ルーツェやハルトマンは、そのまま使っていて、症状は残っているのにもう出血がなくなっている場合は、ちょっと曲げたりしてみることをお薦めします。意外と、普段は到達できない炎症箇所に届き、出血がみられることがあります。

※ただし、何度も曲げすぎると強度的に問題が生じたりすることもありますので、くれぐれもご注意ください。

曲げたハルトマン氏
ハルトマン氏の曲げ方


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