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#004:カンボジア、“問い”が溢れる魅力的な国〜その1

アンコール・ワット 西参道で感じたこと、考えたこと。

カンボジアの歴史は、様々な国々がからみ合って織り成されています。フランスはかつて植民地支配の一環として保護国(その言葉の裏に潜む意味に興味深さを感じます)と呼ばれました。隣国のベトナムやタイ、そしてラオスもカンボジアに影響を与えています。

そして遺跡の修復においても、国際的な協力が複数の国から寄せられています。アンコール・ワットの修復には、フランス、日本、ドイツ、韓国、中国など、多くの国が関与しています。先日完成した西参道の修復について、特に注目すべきは、上智大学が行った修復プロジェクトです。

今回付き添ってくれたガイドさんによれば、修復と言っても国によって様々な手法が取られるそうで、西参道の寺院に向かって右側はフランスが、新しい石を使用し、隙間をコンクリートで埋めて真っ平に補修したとのこと。一方、左側は上智大学が数年間かけて行った作業で、元の石をナンバリングしながら戻したため、昔ながらの凸凹感が残っています。

写真の左側手前(白い数字アリ)が上智大学、右側奥はフランスが担当。

この修復作業において、カンボジア政府は、国民の希望は、どちらの国の修復方法を希望していたのだろうと思うと、『歴史と未来が交錯する場所で、異なる国々の手によって守られている文化遺産』なんて美しい言葉で語ったとしても、実は自国の修復、他国の修復で内容が異なると辛いなぁ、、なんて思ったり思わなかったりしました。ただ単に観光資源化重視でスピード優先しただけかもしれないんだけどね、フランス。

今夜もギリギリ間に合った。
この辺で終わりにしておきましょう。

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