音楽を周辺から見てみよう。音楽にこだわり過ぎなくても良いかもしれない。音楽は好きだけど、時々嫌いになりそうになる。いや、もう少し音楽を広くしよう。そういう集合体を作りたくて、この集合があります。
夏の日がこどもを透過する。青い日射しで太陽をいっぱいにしたい。あなただけが持ち得る寂しさの震度で、ブランコに乗って揺れていたかった。甘いチョコレートはきらい。切って貼ってを繰り返す夜を嗤ってから、なにもかもを許してほしい。そんな気持ちが伝染すればいい。 浅く探したこころの縁取りは、いつのまにか淫靡に変わった まじわる言葉の意味だって明日には灰になってしまう人生だから、わたし独りで夜を走った 「これも嘘と笑って、孤独も阿呆に信じ込ませてよ」 身体と声に拘束されるだけされて、そ
生活という敗北に侵食されていく己を俯瞰しながら靴を履いたり脱いだりしている。天才も凡才も等しく人間なのだから結局年食ってのさばってくたばってさようなら、あんたの数十年お疲れ様でしたって笑ってる神様と嘲笑ってたあいつらをせめて一回だけ殴らせてほしいほしいを繰り返して今日もまた千円払って払っても散らばる応募書類まとめては爪を噛んでいるクソみたいな日々。 墓穴を掘り続けて幾星霜、誰か発掘してくださいなんでもするんでどうか殺してください。さんさんと降り注ぐたいようさんに今日も傷跡を教
美術館へ向かうあなたの足取りは、日射しに反してきっと軽かっただろう。愛する人の手を握り、ゆっくりと休める日曜日の夕方。閉園間際の美術館には、きっと人は少なかっただろう。愛する人の手はあたたかかった、あるいは、少しつめたかっただろう。抱き締めればやわらかく、出っ張った背骨をなぞればかたいと思ったのだろう。あなたはこの時間がずっと続けばよいのに、と自分でも陳腐だと感じることを考えるだろう。虫の声は、蝉から松虫へかわったのだろう。愛する人の香りをあなたは大好きだっただろう。 思った
逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ、苦しみから、奇異の目から、嘲笑から、蔑みから、全てから。喉の奥の奥の奥の奥へ、押し込めろ。記憶と呼ばれる骸に重しをつけて沈めるんだ。そうして二度と浮かぶな。口から出てくるな。昏くあれ。胸の裂け目から、叫びをあげるな。潰せ。そして逃げろ。見るな、話し掛けるな、来るな来るな来るな。おとなしく底に浸かっていろ。泥に埋めろ、視界を閉ざせ。考えるな。考えるな考えるな考えるな。それでも考えるなら、どうか、楽しいことを。 どれもみなカスだらけなんだ僕は今死
無題 「圧縮しています」 液晶が 1秒に満たない速度で映した言葉は わたしを圧縮するには充分だった だれかは歌を圧縮し ひとに追えない速さで歌いはじめた ミュージックツールの時代 会話を諦めた笑顔で 意味の圧縮 望遠鏡に潰れるほど近い未来だ 研ぎ澄ましたことばすら 痩せ細り 省略 奪われた、言語野 圧縮されてなぞれない本質を ことばのかたまりを 共通の言語のように 違う星からやってきた顔で (だれもみな「ひとり」という惑星だ) (話すことをだれが許すのだろう) 削除しますか
無題 逆流する花を眺めていた くらげのような呼吸のテンポ ティースプーン、すりきり一杯の視線が苦しいから飲み干して洗う 皮を剥げば被害者、笑ってるとみえた のたうち回る肌はどれも、暗い部屋の僕だった 遮光性が足りなかったの、 なんて 皮を剥いで 吊るされた身で誰になるのだろうといった 生者の行進する大通りの真上 傘が咲いて、顔をなくした人たちばかり過ぎてゆく 見下ろしてみて、見下してみて、笑うことすら上手に 囚われたのは「」でした。真水を欲しがるクジラでした。 どうもこん