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2021年の恵方(方角)は? 節分の恵方巻きの由来

【節分の恵方巻きを食べる方角・方位、2021年の恵方は?】

恵方巻きは、恵方を向いて食べるとよいとされています。2021年節分の恵方は、南南東(細かくいうと南南東やや南)です。

 節分の恵方巻き、2021年の恵方は南南東!
恵方とは、その年の福徳を司る歳徳神(としとくじん。年神様の別称)のいる方角で、その方角に向かって事を行えば何事も吉とされています。

 【「豆まき」と「恵方巻き」の起源】

●豆まき
かつて日本では、中国から伝わった風習で「追儺(ついな)」という宮中行事が行われていました(別名「鬼やらい」や「厄払い」とも言います)。その行事のひとつである「豆打ち」が、今の豆まきとして伝わったようです。「鬼は外」「福は内」と豆をまいて悪鬼を払い、また間口や窓にヒイラギにイワシの頭をさしたものを吊るして魔除けとしました。ちなみに、豆まきの豆は“大豆”が主流になっていますが、その理由をご存じですか?諸説ありますが、大豆は五穀のひとつで「穀霊が宿る」とされ、穀霊で邪気を払うのに最適であったことや、「魔の目(魔目=まめ)」に豆を投げつけて「魔を滅ぼす(魔滅=まめ)」に通じることから使われるようになりました。

●恵方巻き
こちらも諸説ありますが、大阪の船場が発祥とする説が根強いようです。船場は江戸時代における町人文化を支える地域のひとつで、多くの商人が集まっていました。大阪の商人たちが商売繁盛を願って太巻きを食べていた風習から、という説があるようです。恵方巻きを食べる習慣は、主に東海・関西に根付いていました。全国で広まるようになるのは1989年、とあるコンビニが広島県で太巻きを「恵方巻き」と名付けて販売したところ、数年後には全国のコンビニ・スーパー・デパートで販売されるようになりました。

【恵方巻きの食べ方作法・ルールは?】

節分に食べる恵方巻きの特徴は、何と言ってもそのユニークな食べ方でしょう。まずは一般的なルールを説明します。

 1. 太巻きをひとりにつき1本準備する
 福を巻き込むことから巻き寿司。縁が切れたり、福が途切れたりしないよ    う、包丁で切ってはいけません。七福神にあやかり、7種類の具が入った太巻きが望ましいとされています。巻き寿司を鬼の金棒に見立て、それを退治する意味もあるとか。
2. 恵方を向く
 その年の歳徳神がいる方角で、何事も吉とされている恵方を向いて食べます。
3. 願いごとをしながら、黙々と最後まで食べる
 しゃべると運が逃げてしまうので、食べ終わるまで口をきいてはいけません。さらに、目を閉じて食べる、笑いながら食べるという説もあります。

いかがですか。家族揃って同じ方向を向き、黙々と太巻きを食べる光景はなかなかお茶目!? 真面目に最後まで成し遂げるのは結構大変です。


 
【恵方巻きを食べる日はいつ?】

恵方巻きは節分に食べます。基本的には立春の前日の節分です。

 もともと節分とは季節の分かれ目をいい、「立春、立夏、立秋、立冬の前日」のことを指します。しかし、昔は立春が新年の始まりにも相当する大事な節目だったため、その前日の節分は大切な日でした。そこで他の節分よりも重要視されるようになり、節分といえば立春の前日を指すようになりました。

 最近は、立春の前日(2月。冬の節分)以外の節分に着目し、5月に春の恵方巻き、8月に夏の恵方巻き、11月に秋の恵方巻きを提供するところもあるようです。

【恵方巻きを仕掛けたのは誰? いつから?】

恵方巻きの起源や発祥については諸説あり、後付けと思われるものも少なくないため、由来は定かではありません。恵方巻きの由来について、有力な情報を時系列でまとめると次のようになります。

●大正初期(?)…… 大阪の花街で、節分の時期にお新香を巻いた海苔巻きを恵方に向かって食べ縁起を担いでいた、という説があります。
●1932年 …… 大阪鮓商組合が「節分の日に丸かぶり ~この流行は古くから花柳界にもてはやされていました。恵方を向いて無言で壱本の巻寿司を丸かぶりすれば其の年は幸運に恵まれる」と書いたチラシを配布。当時のチラシが「本福寿司」(大阪中央区)に残っています。
●1973年頃 …… 大阪海苔問屋協同組合が「節分の夜、恵方に向かって無言で家族揃って巻き寿司を丸かぶりすると必ず幸福が回ってくる…と昔から言い伝えられています」と書いたチラシを、寿司屋に海苔を納める時に配った。当時は大阪のデパートでも「2月3日 幸運巻き寿司売り出し」と宣伝販売されていたらしい。
●1977年 …… 海苔業界による街頭イベント「海苔祭り」が大阪・道頓堀で開催され、「節分の丸かぶり」を取り入れた「巻き寿司早食い競争」が行われた。これがマスコミに取り上げられて全国に知れ渡ったのをきっかけに、全国主要都市の「海苔祭り」でも宣伝されるようになる。
●1983年 …… ファミリーマートが大阪と兵庫で販売開始。
●1989年 …… セブンイレブンが広島で恵方巻きの販売開始。翌年より販売エリアが広がり、95年には関西以西の地区、98年には全国エリアで販売するようになる。
恵方巻きの由来については、こうした発祥起源があり、それに伴い宣伝活動も活発になり、様々なお店やメディアでも取り扱われるようになったため、恵方巻きの認知度も拡大し、現在に至っています。


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