理想とは程遠い現実。|イコン誕生秘話 #4
イコン誕生秘話#4をお届けします。
今回からは、イコンという会社がついに動き出します。
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理想とは程遠い現実。
外食サービスのフランチャイズ事業として、ついに動き出したイコン。
ところが、私も弟も素人同然で手探り状態。なかなか良い店舗物件も見つからず、そうしているうちに、ふと見た雑誌にランチ業態のステーキ店のフランチャイズ契約の募集を見つけたんです。「ステーキなら、私たちも精肉店をやっていたので出来るんじゃないか」と考え、すぐに契約をして出店をはじめました。
路面店舗で2店舗を出店。しかし、開店初日から来客は無く、ほとんど売れませんでした。ランチ業態は、ショッピングセンターなど人が集まるところに入るのが良いことを後から気付くのですが、素人同然の私たちにはそのような発想が無かったんですね。「これは自分たちがやりたかったステーキ屋さんとは違うんだろうな」と思いながらも、手を出すまでわからなかった。これは、大失敗でしたね。
当時、父親や兄は私たちの行動にとても冷たく、支援をもらうどころか、兄には「お前、コンビニの店長みたいなことするのか」と言われ、その職業差別的な発言が許せなくて、腹立たしかった。実家の会社のために良かれと思っていたんですが、私たちの動きには無関心で。少なくとも、私たちが抱えていた実家の会社に対する苛立ちや、焦燥感は無かったんでしょうね。
掴んだ手応え、見えた光。
ステーキ店を2号店まで展開した後、その2店舗は閉めることになったのですが、その時にご縁のあった外食コンサルティングの会社から「しゃぶしゃぶ店舗」の話をもらい、ぜひ見に来て欲しいと。当時は「肉を扱うことにはプライドもあるし、美味しくない肉を扱うのは嫌やな。夏のシーズンはどうするの?売れへんやろ」と思いながらも、東京の門前仲町にあった店舗に見学に行くことになったんです。
見学に行って、その先入観は見事に打ち砕かれたんです。提供している肉が、見た目からも美味しそうなんですよね。2色鍋や火鍋も初めて目の当たりにして、「これは話題性もあって行列ができるんじゃないか」と直感しました。
そして、すぐにしゃぶしゃぶ店を展開し、見事に大ヒット。夏でもお客さんが来店し、「これはいけそうだ」という手応えを掴み、更なる出店のための計画を立てていきました。そうすると運も味方してか、2年の間に、出店がトントン拍子で決まって、居酒屋やステーキ店を3店舗を一気に拡大し、それらがいずれも大ヒットさせられたんです。
「やろうと思って行動したら、できるんやな」と手応えを掴んだ、私にとっての転機でした。
イコン株式会社とは?
京都市に本社を構え、近畿・東海エリアを中心にオリジナルブランドの飲食店・テイクアウト・デリバリー・物品の通信販売などを手掛ける、「”食事”で人の幸せ」を追求するフードサービス事業を展開しています。
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