2021年9月30日、「アメリカ・ロサンゼルス市に映画の博物館『Academy Museum of Motion Pictures(アカデミー映画博物館)』がオープンしました。この博物館のオープンニングエキシビジョンとして、日本のアニメ界からスタジオジブリ社の 宮崎駿監督の北米初となる回顧展 『Hayao Miyazaki』が同日より2022年6月5日まで開催されています。 11月24 日、「 Hayao Miyazaki Prepares to Cast One Last Spell (宮崎駿監督、最後の呪文を唱える準備をする)By Ligaya Mishan 」The New York Times Style Magazine の記事を見つけました。 2013年、『風立ちぬ』を最後に引退すると宣言した宮崎駿監督が、前言を撤回して製作が進んでいるようです。しかし、当然作品のストーリーについては一切触れられていません。公開がいつになるのか楽しみなことです。 新しくオープンしたアカデミー映画博物館の記念すべき初回の展覧会が、宮崎駿氏の作品の回顧展『Hayao Miyazaki』であることは喜ばしいことです。2002年に『千と千尋の神隠し』で米国アカデミー賞長編アニメーション賞に輝いた宮崎氏の作品は、商業的にも日本アニメ史上最高の成功を収め、海外でもトップクラスの評価を受けました。2014年には、宮崎氏がアカデミー名誉賞を受賞しています。 34年間で11本の長編アニメ作品を監督してきた宮崎氏は、1985年に映画監督の高畑勲氏とプロジューサーの鈴木敏夫氏とともに設立したスタジオジプリ社の制作部門を2013年に閉鎖していました。しかし、宮崎氏は常に現場で仕事をしていて、今でも数万枚におよぶ作品のコマの大半を自分で描いて、テクノロジーが進化する時代にあってテクノロジーを否定するという点で過激な作品のままです。 宮崎氏の描くヒロインの数はヒーローの数よりも多いとタイムズ社の記者は伝えています。これらのキャラクターは「少女」と呼ばれています。宮崎氏の「少女」たちは恐るべきノウハウと自立性を示しています。彼女たちの行動は、すべて「女子力」を誇示することなく、淡々と行われている。「少女」には、アニメの伝統的に美しさと弱さを表す大きな目がありません。 日本の伝説的なアニメーション作家ほど、人間の矛盾を共感と批判の念をもって追求したアーティストはいないだろう。 宮崎駿氏は、芸術家としての“画工(絵師)”を今も続けています。