バイトがバックれやがった!

【​アルバイト(21)が一人、突然辞めました・・】​
 
 
日本料理が好きで
 
 
自分の店を持つのを目標に
 
 
修行する店を探していた彼は
 
 
きたむらのアルバイトの友人でした。
  
 
「何もしていない友達がいて
アルバイトしたがってる」と言われ
 
 
断る理由もなく採用しました。
 
  
  
でも、突然、辞めました。
 
 
もう、きたむらに来ることはありません。
突然の話ですが、止める理由も無いので
 
 
さようならです・・・
 
 
 

   
そういえば
  


「昔は常識だった、こんなこと」
という記事をこの間、見ました。
 
 
 
映画館、オフィスでタバコが吸えた。
待ち合わせ相手へのメッセージは駅の黒板(伝言板)に残す。
    
  
 
部活中は水を飲んではいけない
上司とお酒を飲まないのはあり得ない
   
 
 
どれも職場で怒鳴り散らしてもOKだった時代の話
  
  
 
そんな時代の僕は難しい性格で、パワハラしまくりの
料理人でした。
 
 
 
怒鳴り散らすなんて日常茶飯事で
そんな上司の元では長続きする部下はいません。
 
 
 
人が入っては辞めて
人が入っては辞めて
 
 
 
この繰り返し
 
  
 
自分の非を認められず
 
 
 
急に辞めたり出てこない子がいると
100%に近いくらい自分が原因なのに
 
  
  
「アイツ!バックレやがった!!」と
1日、不機嫌で
 
 
 
仕事が回らないものだから
まわりに当たり散らしていました・・
  
  
  
アルバイトが「来週から働けません」
なんて言おうもんなら関係の無い八百屋にまで
  
 
 
怒鳴り散らして
 
 
「もっと丸っこいキャベツ
持ってこんかい!!おおー?」
 

 
ブチギレです。
(昔の話)

   
雇われの身ながら
言いたい放題でした・・・
    
    
 
40代の後半に両親を看取って
結婚して、経営者になって
 
  
 
人に感謝することを覚えて
(遅っ!!!)
 
 
 
今は部下に怒鳴ったり怒ったりは
ほとんどありません。
 
 
 
自分の非はなるべく認めて
 
 
価値判断より
事実判断をするようにして 
    
  
  
なぜそうなったかを考えるように
しています。
 
 
 
飲食業は常に人手不足の業界です。
 
  
  
きたむらは1店舗ということもあり
人手不足は殆ど無いです
   
  
 
アルバイトの求人もお金を掛けず
ほとんどが縁故、つまり既存のスタッフの紹介です。
  
  
  
SNSを見て「働きたい」と思って
連絡をしてきて
 
  

アルバイトしてる子もいます。
 
 
ありがたい話です。
 
 
 
社員1人アルバイト数名の
小さな会社ですが
 
理念があります。
 
 
 
「みんなで良い人生を見つける」です。
 
 
もっと壮大で
 
 
もっとグローバルで
 
 
難しい言葉や
ワクワクするようなスケールで
 
 
理念を掲げたいですが
  

良いのが思いつかず笑
理念を掲げることなく
 
 
ずっとやってました。
  
 
良い理念は、無いかな?
って考えるうちに
 
見つけたのが
 
 
 
「みんなで良い人生を見つける」です。
(^^)
  

うちの会社は
 
10代20代しかいないので
(幹部は例外です)
 
 
ビジネス用語や
難しい言葉は使いません。
  
 
 
理念を実現するのではなく
実現したいことを理念にしたら
 
  
 
「みんなで良い人生を見つける」
になりました。
 
 
 
そんなアプローチで
 
 
仕事や人生観をSNSに投稿すると
 
  
 
不思議と「働かせてください」という
学生が連絡をくれます。
 
 
ネガティブで耳に入れたく無いニュースや
受け入れたくない現実を
 

 

事実として受け入れて
 
 
飲食店の仕事を通じて
 
 
若い人に何かを見つけて欲しくて
 
  

焼肉屋をやってます。
 
 
 
一番大切なのは自分の家族です。
 
  
 
良いことを言うつもりは無いので
正直に言うと
 
  
 
従業員を家族のようには
考えていません。
  
 
 
その考えは素晴らしいと思います。
  
  
 
しかしながら
 
 
自分の会社でどんな人に働いて欲しいかと言うと
 
 
後ろ盾が無くとも家族を守れる人です。

 
 
 
僕が家族が何より大切で守るべきモノだと
思うように
 
 
従業員にも自分の家族を守れる人になって欲しいから
従業員を守るなんて考えは捨てました。
 
  
 
大切な人をきちんと守れて
自分で意思決定できる従業員を育てる
 
  
 
こっちの方が難しく、やる意義を感じます。
 
   
 
  
2023年
 
飲食店経営は相当、厳しいです、
 
   

2024年以降は今年よりもっと悪い
 
  
 
根拠は?と聞かれると
データがあるわけでは無いので
 
 
納得していただける話は
できませんが
 
 
最悪を想定して
 
 
日々、闘っています。
 
 
 
それに着いてきてくれる
従業員と奥さんには 
 
  
 
感謝しています。
 
 
理念の実現でしか
感謝は返せません。
 
 
 
突然、辞めた元アルバイトにも
感謝しています。
 
 
 
飲食店経験の少ない学生アルバイトの
まとめ役となり
 
 
僕のむちゃぶりな商品開発に
協力してくれて
 
 
数か月の付き合いでしたが
かなり助けられました。
 
 
きたむらに面接に来た時に
 
 
「料理が好きです」
「店を持ちたいです」
 
 
と言われ
 
 
「とりあえずバイトしたら?」
と言いましたが
 
 
その時に僕が考えていたのは
 
 
「この子をいつ辞めさせるか?」
でした。
 
 
 
役に立つアルバイトがずっと
いれば助かります。
 
 
社員と同じ能力があって
人件費も社員よりは安いので
 
 
長くいさせることは会社にメリットがあります。
 
 
 
でも、1日も早く辞めて欲しかったです。
 
 
辞めると言うことは
 
 
 
自分が修行したい店が見つかったということ
 
 
この人から料理を学びたいと思う
師匠のような存在に出会えたと言うこと
 
 
 
僕はもう現役の料理人ではないので
 
  
  
経営や考え方
を教えることができますが
   
  
 
本格的な料理を教えることは
できません。
 
  
  
なので、きたむらの仕事を通じて
 
 
自分に自信を持って
挑戦すること
 
 
言動を一致させて
すぐアクションを起こすこと
  
 
 
この2つを伝えたかった
 
 
 
そして
 
 

さっさと修行先を見つけて
きたむらを辞めて欲しかったんですね(^^)
 
 
 
たまに一緒に食事を行くことがあったのですが
 
  
 
知り合いが店主をやってる
  
 
ちょっと単価の高い割烹居酒屋に
行った時のコト
 
 
ぼくは、こいつがここで働いたら
きっと料理人として成長するだろうな~
 
 
となんとなく考えていました
 
 
数字や経営は腕が身に付いたら
覚えれば良いから
 
 
まずは技術
 
 
僕の知り合いの和の料理人の中で
5本指に入るその人の店に行ったとき
 
 
彼の目つきが変わったのを覚えています。
 
  
  
そして
 
 

つい最近LINEで
 
 
「ご相談があるので時間をください」
と言われ
 
 
「あ~辞める相談だったら良いな~」
 
 
と思い話を聞くと
 
 
働きたい店があるので
ご迷惑にならないように
  
 
きたむらのアルバイトを退職したいと
言われました。
 
 
 
一緒に行ったあの店のSNSで
求人募集を見たらしく
 
 
連絡したら面接をしたいと言われたそうです。
 
 
 
僕は思ったより早くこの子が辞めてくれることが
嬉しかったです。
 
  
  
きたむらのアルバイトは仲が良く
 
若い子には居心地が良いので
 
   
  
自分の挑戦を忘れてしまわないか
気にしていました。
 
 
 
僕のメッセージが届いたのか
分かりませんが
 
 
 
決断をした彼を誇りに思います。
 
 
 
突然、辞めましたが
 
 
 
正確に言うと
 
 
今すぐ辞めて、そこに行けと
言ったのは僕です。
 
 
 
辞めても大切な従業員であり
仲間です。
 
 
技術が身に付いて
本人がもし望むなら
 
 
美味しいだけでは生き残れない
今の時代の経営を
 
 
僕がやってきた範囲ですが
伝えてあげたいなと思います。
 
 
 
突然の従業員の退職を
いつでも応援できるように
 
 
まだまだ理想に遠いですが
 
 
生産性とモチベーションを
会社の仕組みにして
 
  
 
不況の時こそ
 
 
力を発揮できる人を育てます。
 
 
まだまだ何にも出来てないですが
  
 
 
過去に散々、人を辞めさせ
傷つけ、貴重な若者を
 
 
飲食業界から追い出してきたので
 
 
大好きな飲食業界と
 
 
大切な家族と大切な従業員に
 
 
 
自分ができる最大限のことをやって
 
  
 
 
みんなで良い人生を見つけたいです。


 
株式会社エイトグッド・カンパニー

北村智広



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