11-「〇」をもらうことで幸せを得ようとする


 しかし、残念ながら自分に「×」を付けている方の多くは、周りから「○」をもらわなくてはいけないという思い込みをしています。「○」をたくさんもらうことによって、幸せが得られると信じ込んでいるんですね。

つまり、周りからどれだけ認めてもらえるかで、幸せの量は決まると思い込んでいる方が多くいます。その為に、下図のようなことをやり始めます。


自分の周りのAさん、Bさん、Cさんに「○」をもらわなくちゃいけないと思い込んでいますから、皆の価値観が交わるところにいなくてはいけなくなります。つまり、みんなから「○」をもらえる場所に入り込もうとします。(図9)

皆の価値観が共通する場所を探さなくてはいけません。それは至難のわざです。


しかし、こんなことをやってませんか? こんな狭い枠の中に入り込んで窮屈じゃないですか? 事例二の川口さんはまさにそうでした。「すみません。すみません。」と言いながら、皆が受け入れてくれる場所をずっと探していたのです。


でも、Aさん、Bさん、Cさんだけがいるんならまだいいんです。狭いながらに居場所がありますからね。

しかし、そこにAさんとも、Bさんとも、Cさんとも交わらないYさんが現れるとどうなるでしょう?(図13)

もうどうにもなりませんよね。そこで破綻してしまいます。あなたの居場所が無くなってしまうのです。

そうすると、どうし始めるでしょう。「Yさんっておかしいよね。」とAさん達に言い始めます。そうやって自分の立ち位置を正当化しようとしたり、確認しようとし始めます。

あるいは、どう対処したらいいのか分からなくなって、そこから立ち去ろうとし始める人もいます。そうやって、居場所を転々とする方もいます。

しかし、それをやっていても、何も解決しないし、どんどん窮屈になってしまったり、居場所がなくなってしまったりするだけです。

さらには、自分の居場所を確保するためにAさん用の自分、Bさん用の自分、Cさん用の自分、Yさん用、Xさん用の自分…と、際限なく他人用の自分を作りはじめたりもします。つまり沢山の仮面が必要になってくるのです。そして、どれが本当の自分なのか分からなくなってしまっている方もいます。

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