よーく考えることを習慣化にする

 老後資金は2000万円以上が必要、実際は5000万円くらい必要なのではという話も聞きます。年収500万円に満たない日本人の所得者が老後に不安を持つのはもっともです。貯金ができないから選択肢は1択の”働き続ける”しかありません。

 働くためには、働けるだけの体力と健康、働ける環境という条件を満たす必要があります。働く環境は社会の流れでもあるのでなくなることはなく増えていくことでしょう。健康については、自己責任のため自分の力でマネジメントできます。

 生涯現役という言葉は一生働き続けるということとイコールにする人が多いように感じます。日本ではサラリーパーソンが過半数を占めているので、雇われて労働をお金に変えることが常識と身についています。75歳以上になって企業に雇われて働きたいか、自問してみてください。この答えが「しょうがない」となってしまったら、もう一度考えをゼロベースでやり直すことをお勧めします。

 日本では語学教育もそうですが、お金に関する教育は全く本質を教えません。日本の教育自体が受け身で言われたことをやればいいよ、という軍隊式教育です。つまり頭で考えない教育を行なっています。ゆとり教育期間でさらに考える時間が削られたため、私が接している大学生もあまり考えずにすぐに「教えてください」と尋ねてきます。薬学生なのに、「この薬は何に効くんですか?」と質問を受けます。一人だけではありません、何人にもこのような質問を受けるのです。冗談でも笑えません。

 今年1月から3月まで日本テレビ系列のドラマ「3年A組ー今から皆さんは人質ですー」を一気見しました。真偽不明の情報に対し、感情の赴くまま誹謗中傷やヒーロー扱いなどSNSの”ナイフ”が教え子の命を奪い、この真相を暴くことで社会にSNSの本質を見極め考えて行動をしてもらうことを目的に、担任が教え子である生徒全員を人質に教室に立て籠るドラマです。

 「グッ、クルッ、パッ!だ。大事な決断をするときは、グッと踏みとどまって、クルッと頭を一周させれば、パッと正しい答えが浮かぶ。」という主演の菅田将暉演じる柊一颯先生の言葉、今の情報社会に最も必要な行動だと感じました。今のあなたを作っているのは過去の自分、未来の自分を作るのは今の自分。同じ考え、同じ行動の繰り返しで良いのか、老後の不安を指を加えてしょうがないと思い込んでその日が来るのを待つのか、80歳になっても仕方がないからと何処かに雇われ続けるのか。

 最近、経営幹部や経営者の方達と話をする機会に恵まれています。彼ら彼女らはとてもよく考えています。そして自身の考えを言葉で説明することができます。意見を求められたら必ず言葉を明確に伝えます。「で、あなたはどう考えているの?」と切り返されます。会話が成立するんですよね、違う表現では査定をされています。目の前の人間は自分の時間を使って会話する価値があるかどうか、を。目を見て姿を見て声を聞いて判断しています。一種のオーディションです。忙しい人ほど時間の価値を大事にするので、このような思考を持ち合わせています。

 アルバイトだから、パートだから社員よりも責任は軽い。休みたいから休む、社員の代わりに休みを変えるなんてあり得ない、などは今後は通用しません。同一労働同一賃金がさらに進んでいき、給与格差がなくなり、責任の重さは等しくなっていくことでしょう。働くという本質をしっかり捉えなければ労働が苦痛になるだけだと思います。

 考えること、「人は考える葦である」とはブレーズ・パスカルの言葉。とにかく頭を使って考えましょう。「グッ、クルッ、パッ!」。

今日の実践
「なぜ考えることが、これからの時代にさらに必要になるのか。考えをノートに書いていく。」

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