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未日本語化の傑作ゲーム紹介#1 - 『Hades』開発元の過去作『Pyre』| 森田一郎の毎日戯文 #138

毎日戯文とは

ドーモ、森田一郎です。

率直に申し上げまして、日本語化されていない良質なゲームはむせかえる程たくさんあります。
特に、ローカライズにあたって資金やリソースを捻出しづらいインディーゲームについては、ハチャメチャに良いし国内でドチャクソ売れると森田が感じる作品でも、日本語展開されていないものが多数あります。

特に、Steamがインディーデベロッパーへ徐々に門戸を開いていき、またゲームのグローバル展開の垣根を低くした点も「未日本語化良ゲー」増加に影響を与えているとは思うのですけれども、そのへんはちょっと今日は割愛します。

そうした良作の国内展開に関しては、PLAYISMさんなど国内と国外のインディーゲームシーンを繋げる複数のパブリッシャーさんの素晴らしい努力のおかげもあり、注目作が後からローカライズされるケースも多く見られ、この傾向については非常に嬉しく思っております。また、有志日本語化などについてもたいへん価値ある運動だと認識しております。

さて、色々言いたいことが多くて長く前置きしましたが、筆者森田が特に日本語化を切望していながら、なかなか難しそうだなあとも思うゲームがいくつかあります。ここからは、是非ともこちらのサウンドトラックの再生ボタンをぽちりと押して読んでいただきたく思います。もちろん押さなくてもOKです。

筆者森田が日本語化を切望するゲームはたくさんあり、その筆頭がPyreです。あれ、前も『Pyre』が良いのに日本語化されてないって話した気がするな。まあ気にせず続けます。

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同作は、日本語版がリリースされ国内でも人気を博している様子が見られる『Hades』の開発元であるSupergiant Gamesが、2017年にリリースしたゲームです。

内容としては、ビジュアルノベルの間に3対3のちょっとサッカーのような、ちょっとMOBAのような、手に汗握る感じのバトルがはさまる感じになっております。このゲームが、すげえ、良いんだ。このゲームが。ほんとに。良いんだよ。少々取り乱しましたが続けます。

『Pyre』においてプレイヤーは、なんかやらかした人々が追放される土地「Downside」からの脱出を目指します。その方法は、仲間とチームを組み、神聖な儀式(前述のバトルパート)を通じて、勝利を重ねること。そのためにプレイヤーは多くの仲間たちと出会い、そして時に辛い別れと犠牲を、あ、ちょっと待って、書いてるだけで涙出てきた。

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筆者森田を思い出し泣きさせるほど秀逸なのが、その仲間たちとの交流と、そして脱出までの軌跡なのです。キャラクターそれぞれのバックグラウンドや性格が漏れなくたいへん魅力的で、森田は愛着の湧かなかったキャラクターが居ません。そして、物語はプレイヤーそれぞれの辿る道によって多彩に変化していきます。

裏を返せば、その魅力こそが本作のローカライズにあたって大きなネックになると思われます。個性豊かで練り込まれたキャラクターとの会話を緻密にローカライズすることが激高のハードルでありますし、そもそも文章量が鬼。「これ辞書と首っ引きでクリアできたらたぶんなんか英語の資格取れるよ」と言えそうなレベルの英文の豊富さです。

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ただ、このゲームについて是非とも森田は国内の友たちとも語り合いたい。是非とも国内の多くの人に触れてほしい。その一心であります。なお、Supergiant Gamesの作品については、過去作『Transistor』および前述の『Hades(今年9月30日に日本語版リリース予定)』が日本語ローカライズされておりますので、『Pyre』とさらに過去作の『Bastion』も、いつの日か日本語化するのではないかと、一縷の望みを持っております。

とにかくキャラクターとの交流が素晴らしいゲームですので、「よっしゃ、それじゃあ英語頑張ってみるか」と思える方は、是非ともお手に取っていただきたく思います。思えない方も、冒頭で紹介しましたこの『Pyre』サウンドトラックを、再生ボタンを押していない場合は是非また一聴してみてください。あ、聴いてたらまた泣けてきた。

さて、本稿にてもうひとつの未日本語化傑作ゲームである、Telltale Gamesによる『Tales from the Borderlands』を紹介しようと思ったのですけど、ちょっと厚みがすぎるので明日に譲ろうと思います。

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またあした。

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