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おかえりなさい。おやすみなさい。

色々な場所に行く。色々な人に会う。

そーゆー生活がしたくて今の仕事を選んだところがある。

そんな経緯を知っている友達たちは今だに、

「東京よりも〇〇の方が面白い!」とか「イチローくんは〇〇さんに会った方が良い」とか、

定期的にそんな連絡をくれるけど、

「ちょっとごめんなさい今それどころじゃないので電話切りますね」って言いたくなるくらい生活にどっぷりハマっている。




生活って、もうなんかすっごい広いし、めっちゃ深い。

子どもが生まれるまでは、音楽とか仕事とかインターネットばっかりで、生活全般をオートパイロット状態で乗り切ってきた。

なんだか色んなものを置き去りにしてきたような気がしている。

育児が始まってから初めて、生活を見つめて、嗅いで、触って、味を確かめているような感じ。

もしかして物心がつくって、こういうことなのかも。

一緒に幼馴染はじめませんか。




とにかくいまは生活すべてに敏感になっている。

口に入れるもの、肌に触れるもの、素材、工程、実家の柱から、祖父の家の天井の梁まで、ぜんぶ気になる。

例えば昔々あるところに爺さんと婆さんが住んでいたとして、爺さんがしばかりに行っちゃったら、もうヤバい。

え?その歳でしばかり行けるんですか?腰どうやってケアしてますか?道具が特殊なんですか?身体の使い方でなんとかなります?ってか爺さん今年いくつ?ってなる。




さらに万が一、婆さんが川に洗濯に行くようなことがあったら、かなりヤバい。

え?ライフラインが通ってない場所で暮らしているんですか?井戸もないんですか?

ここ、まぁまぁ山奥ですよね?セルフビルドですか?爺さんのスキルですか?婆さんの知恵ですか?

老夫婦の生活ポテンシャルの高さ鬼ヶ島の鬼より鬼ヤバい。

というか婆さん、洗剤ってなに使ってるんですか?川に流してるってことは天然のアルカリ洗剤ってこと?生成は?植物の灰?ムクロジの皮!

すっごー!川下への環境へも配慮する婆さんすっごー!俺もその洗剤使わせてー!




ってな具合に、あらゆるところに引っかかって子どもの絵本すらも読み進められない。

前にも書いたけど、料理なんてほとんど毎日やっているのに、色んな部分に引っかかり過ぎて、ぜんぜん新しいメニューに手が付けられない。

すごい、すごすぎるよ生活!はぁ、なんだか地球が眩しい。




そんなこんなで地球が眩しすぎるから、最近は運転中いつもサングラスをしている。このサングラスってやつもすごいな。

有害な紫外線から体を守るため、赤道付近の人たちはみんな瞳にメラニン色素をたくさん蓄えている。

逆に寒い地域の人たちは、瞳にメラニン色素をためておく必要がない。
彼らの瞳が青いのはそのせいだったりする。

サングラスをかけっぱなしの俺の瞳もいつはブルーアイズになるのだろうか?

そういえばむかし飼っていたジャンガリアンのハムちゃんの瞳も真っ黒だったから、きっとものすごい暑い地域の末裔なんだろうな……………




新幹線でサクレ食べながら文章を読み返してたら、脳が現在地に帰ってきたっぽいので少し寝ます。

おかえりなさい。おやすみなさい。










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