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~第78回 ~「神様への祈りと感謝の話」

10月17日、神嘗奉祝祭を斎行致します。
神嘗祭とは天皇陛下が新穀を伊勢の神宮にお供えする祭儀で、氷川神社でも神宮を遙拝し祭祀を行います。
また11月には全国の神社で、新穀を収穫したことを神様に感謝するお祭りとして新嘗祭も行われています。

新嘗祭は五穀豊穣を祈願する2月の祈年祭(としごいのまつり)と相対する関係にあり、当社では2月17日に祈年祭を行います。
「とし」は稲、「ごい」は祈りを意味し、豊作を祈願するお祭りです。
そして新嘗祭の「新」は新穀を、「嘗」はご馳走を意味します。
春に豊作を祈願し、秋に収穫を感謝する。
日本人は大昔から大地の実りを神様に祈り、感謝して過ごしてきたのです。

私たちは春夏秋冬を通して神様に色々とお伺いを立てながら生活をしてきました。
祭礼は一つ一つ別のものに見えるかもしれませんが、全て私たちの生活に寄り添って行われる年中行事なのです。

※なお宮中では旧11月第2の卯の日に天皇自ら祭儀を行われておりましたが、明治6年以後は11月23日と定められました。その後、昭和23年以来、この日は「勤労感謝の日」として国民の祝日になっております。

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〔 Word : Keiko Yamasaki Photo : Hiroyuki Kudoh 〕

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