『安井仲治 写真のすべて』/目は旅をする080 (写真の未来形)
『安井仲治 写真のすべて』
(共同通信社)
写真とは残酷なアートである。
写真の学校に行って技術を学んだから写真家になれるわけではない。大学で理屈を学んだから写真が分かるわけでもない。ベテランだから傑作が撮れるわけではない。写真機によりイメージは考えるより早く取得される。言語的な思考より容赦なく速くやってくる。
まして誰もが、「携帯」という名の高性能な「デジタル写真機」を手に入れた時代に、写真の概念はどんどん流動的になって行く。写真における「素人」と「プロ」の対立項はAI