「薫る花は凜と咲く」が懐かしくも新しい、良すぎる名作という話。

 やっぱり書こう。
 頑張って短く収めよう。
 いや大体1000文字という時点で長いんですけど自分の基準だと短めカウントなので……なので……

 昨日も触れた「薫る花は凜と咲く」の話です。

 なんか斬新だな、と思ってしまって。
 見た目で畏怖され疎まれてきた男子高校生とお嬢様高校に通うヒロインが恋に落ちる、というそれ自体はロミジュリから継承され続けたあるある展開に近い設定ですけど、自分が通ってきたラブコメジャンルの中では稀有に感じる点が多々見受けられる作品でした。
 斬新さの部分を無理やり他作で例えると「かぐや様は告らせたい」が近い。
 かぐや様、原作もアニメも大好きです触れたら一気に何文字書くか計り知れない。

①ヒロイン候補は複数
②主人公とヒロインが交際開始=ほぼ終盤
③ラブコメ以外にも軸となる要素を内包

 世のラブコメ、大体これ当てはまるくね?と思うんですよね。かぐや様や一部の例外除くと。
 全部セットでなくても一つは当てはまりがち。

 古くは(最近アニメがリメイクされた)小学館のうる星やつらや、同じく小学館の大御所ハヤテのごとくもナギ以外のルート辿れた可能性もあると思ってるので①要素を含むと思っています。
 もっと露骨なものでいくなら集英社のニセコイ・僕たちは勉強ができない、講談社の五等分の花嫁・彼女お借りします辺りが明確な①……つまり複数ヒロイン。
 
 ②に関しては告白や交際で話を終わらせる路線の作品なら、これでもかってくらい先送りして引き伸ばす展開。
 読者をやきもきさせ、結ばれて完結的な。

 ③ですが、恋愛以外のサブ要素を軸に据えたり(そっちメインになったり)、あるいは人間関係とっ散らかって一筋縄ではいかなかったり。
 少年誌より少し高い年齢層に見られる傾向。

 上記3点が嫌いってことは全然なく、こういうパターン多くない?というだけの話です。
 何ならそれらの要素が好きまである。
 伝統芸能というか受け継がれる文化というか。
「わぁ、また新ヒロインきたー」
「この子は負けヒロインかなぁ」
 と、楽しく読んでいました。

 しかし「薫る花は凜と咲く」①②③いっこも当てはまりません。

 かぐや様パターン、きた!
 主人公ひたすらヒロインに一直線。
 ヒロインも主人公に一直線。

 サブキャラも活き活きとしており、そこにはとことん真摯で優しく暖かみに満ちた尊い世界が広がっています。
 てえてえ。たすかる。

 38話と39話が良すぎる……あまりに良すぎる……
 詳細までは言及しませんが、この2つの回みたいな「リアルだと冗長でくどくなるか?ぎりセーフか?フィクションなら余裕でOK!」というシーンの描き方も素晴らしいんですよね。
 往年のkey作品に通じるものがあるかも。(でもkeyよりかはマイルド)

追記

①②③いっこも当てはまらない作品、まだあった

 こっちも個人的に好きでした。
 自分の見識の狭さや浅さに恥ずかしくなりつつ、まだまだ世には良作たくさんあるんだなぁとワクワクしてきました。

 読むのが楽しみな漫画が増えて嬉しい( ´ワ`)


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