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【書評ふたつ】湊かなえ 白ゆき姫殺人事件

告白に続き湊かなえさんの本を読むのはこれで二冊目。
病院の待ち時間に読んでいたのだが、ずんずん読みすすめ、一気に読み終わった。

※以下、なるべくネタバレはしてないつもりですが、ストーリー内容は結構記載しています。

湊かなえ 「白ゆき姫殺人事件」



【書評】
化粧品会社の美人OLが惨殺され、事件関係者へのインタビューと、架空のSNS マン・マローでのやりとりでストーリーが進んでいく。
当たり前だけど、立場によって見えるものは違うし、証言も食い違う。
誰と誰が付き合っていたのか、被疑者とされる女性の性格はどんな感じだったのか。
全て真実がわからないまま、他者の目線で進む。
特に、被疑者の地元の集落の住民の証言が闇深い。
急に始まる過去の不倫の暴露、そこいま言う必要ないよね的な学歴マウント。
わたしも小さな噂がすぐ広まる田舎出身なので、実際にもいるよな、こんなこと言う人、、と、思いつつ読み進めた。
そして、最後に明かされる真実。
あまりにさらっと明かさせるので、一瞬見逃しそうになった。
なお、巻末にこの事件のSNSや新聞記事のまとめを載せてある。
他の方の書評では読みづらいとの声もあったが、すべての真実がわかってから照らし合わせて読むのが面白かったので、わたしはこれでよかった気がする。
ハンドルネームから誰が話しているのかを推測するのも面白かったし、アイコンとかもその人の人となりを表していた。

【書評ライト版】
SNSって怖い。。
同調圧力って怖い。。
しらゆき石鹸、使ってみたい。
この会社では美肌を絶対保たないといけないのだろうな。。
女性同士の人間関係は怖いが、最後に残るのもやはり女性同士の友情だな。

真実を見抜く目を持つことは難しいが、視野を広く持ち、決めつけをしないことの大切さを学んだ作品でした。


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