明日怒られればいい
この切迫とあきらめが一秒ごとに入り混じるような戦いを繰り広げる時間、それが8月31日の夜だった。
7月末に抱いた計画的な夏休みはこの夜に至って無残に砕け散る。
といってもあらかじめこうなることぐらい、わかっていたわけで。
休むための夏休みだと、近所の人が言っていたのを、何かよすがにしたい気分だった。
ひたすら答えを見ながらワークの空欄を埋める作業をして、申し訳ばかりの自由研究をする。
自由はもう過去のものなわけで、自業自得ではあるが時間の呪縛から逃げるように鉛筆の運動をする。
先生って全然怖いと思ったことなかったなあ。
だから、そうなっちゃうのかな。
明日学校にいると思っていたんだと思う。
きっと怒られるだろうなって。
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