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【高校野球千葉大会の優勝校予想#4】'22夏大の中間予想(1~5回戦)

こんにちは。いちかわきです。

今回は'22夏大の試合結果を段階的に反映させて、中間予想を見ていきます。

中間予想というのは私が勝手に名付けた造語なので、意味については前記事の後半部分をご覧ください。

簡単に言うと大会の途中までの結果を既知のものとして、それ以降の予想を修正するというものです。皆さんもプロ野球の優勝チームを予想するとき、開幕前の予想と8月時点での予想は全く異なりますよね。

以降、チームのレーティングは特に記載のない限り夏大開幕前時点でのものを指します。

3回戦以降の中間予想

シード校も含めて全チームが出揃うのは2回戦なので、1・2回戦の結果はまとめて入力します。3回戦以降の中間予想は次のようになりました。

Aブロック(左上の山)
Bブロック(左下の山)
Cブロック(右上の山)
Dブロック(右下の山)

1・2回戦は比較的順当な勝ち上がりでした。シード校の初戦を見てもCシードの東京学館船橋市原中央に敗れましたが、残りの15チームはすべて勝利でした。市原中央はノーシードでしたが'21秋はベスト4まで進んでおり、高レートのチームです。

大会前レート
学館船橋:R1941、市原中央:R1940
勝利確率
学館船橋:52.3%、市原中央:47.7%
実際の結果
学館船橋3ー7市原中央

ほぼレーティングは互角ですね。市原中央が1回戦を勝利している事も加味すると、2回戦の時点ではむしろ市原中央の方がレートが高くなります。

2回戦で最大の波乱と呼べるのは八千代松陰の敗戦かもしれません。

八千代松陰(R2226)は'19夏に準優勝、'20独自大会・'21夏・'21秋にベスト4と近年は高水準の成績を残し続けており、優勝候補の一角と呼べる存在でした。

'19夏に準優勝したときの中心選手が現・東京ヤクルトの長岡秀樹選手です。

'21秋のベスト4により'22春もシード権を獲得しましたが、本戦の2回戦で運悪く中央学院(R2176)と当たってしまい、その試合でサヨナラ負けを喫したことで夏のシード権を落としてしまいました。

'22夏の2回戦で対戦した市立柏はCシードですが、R1851でありレーティングの上では八千代松陰の方が格上であるといえます。

実際の試合は4ー8で市立柏の逆転勝利となりました。市立柏の大会前の予想と3回戦以降の中間予想を比較すると大きく内容が変わっている事が分かります。

$${\begin{array}{c|rrcccccccc} {\bf 市立柏}&\\成績 & 事前予想 & 中間予想 \\\hline 1 & 0 & 0 \\ 2 & 869 & 0 \\ 3 & 69 & 524 \\ 4 & 47 & 320 \\ 5 & 9 & 96 \\ 6 & 4 & 38 \\ 7 & 1 & 17 \\ 8 & 0 & 2 \\ 9 & 1 & 3 \\\hline 期待値 & 2.218 & 3.722 \end{array}}$$

高々1試合の勝利にも関わらず期待値の上昇は1.000勝分以上になっています。八千代松陰戦の勝利がいかに大きかったか分かりますね。

4回戦以降の中間予想

続いて3回戦の試合結果を反映し、4回戦の中間予想を出力します。この時点でベスト32です。

A・Bブロック(左側の山)
C・Dブロック(右側の山)

3回戦で敗戦したシード校は

  • (C)市立柏 R1851
    千葉敬愛(R1924)、4-5(延長10回)

  • (C)千葉黎明 R2015
    千葉学芸(R1980)、2-3

  • (C)船橋東 R1801
    多古(R1676)、0-12(5回コールド)

の3チームでした。

千葉黎明千葉学芸は前年度の'21夏の4回戦でも対戦がありました。そのときは現・北海道日本ハムの有薗直輝選手を擁するAシードの千葉学芸をノーシードの千葉黎明が破りました。

今年はノーシードの千葉学芸がシード校の千葉黎明を破ったので、前年度のリベンジを果たしたというところでしょうか。

千葉学芸の大会前予想、3回戦以降の中間予想、4回戦以降の中間予想を比較すると次のようになります。

$${\begin{array}{c|r|rrccccccc} {\bf 千葉学芸}\\成績&事前予想&中間予想\\ & & 3回戦~ & 4回戦~ \\\hline 1 & 0 & 0 & 0 \\ 2 & 7 & 0 & 0 \\ 3 & 535 & 557 & 0 \\ 4 & 153 & 149 & 333 \\ 5 & 236 & 226 & 528 \\ 6 & 35 & 35 & 79 \\ 7 & 24 & 23 & 40 \\ 8 & 7 & 8 & 16 \\ 9 & 3 & 2 & 4 \\\hline 期待値 & 3.872 & 3.850 & 4.890 \end{array}}$$

2回戦の相手は低レートだったので期待値は上昇していませんが、R2000超えの千葉黎明に勝利したことで4回戦以降の期待値が跳ね上がっていることが分かります。

2回戦から3回戦にかけて期待値が下がっているのは誤差なのか対戦相手が想定と変わることによる影響なのか、今のところ不明です。

船橋東と多古は結構なレート差があったので、多古のコールド勝ちはちょっと予想できませんでした。

5回戦以降の中間予想

続いて4回戦の試合結果を反映し、5回戦の中間予想を出力します。この時点でベスト16です。

4回戦で敗戦したシード校は

  • (C)暁星国際 R1835
    日体大柏(R1853)、1-7

  • (C)長生 R1631
    成田(R2084)、1-11(8回コールド)

  • (B)西武台千葉 R1836
    市立千葉(R1787)、0-8(7回コールド)

の3チームでした。また、ノーシードですがR2092の東海大市原望洋がR1924の千葉敬愛に敗れました。

Aブロックは5回戦でAシードの拓殖大紅陵(R2151)と当たるエリアに東海大市原望洋千葉敬愛八千代松陰市立柏が固まっていましたが、結果的には千葉敬愛がそこを勝ち抜き、拓殖大紅陵への挑戦権を得る形になりました。

千葉敬愛の4回戦以降の中間予想と5回戦以降の中間予想を比較したものが次の表になります。

$${\begin{array}{c|rrcccccccc} {\bf 千葉敬愛}\\&中間予想\\成績 & 4回戦~ & 5回戦~ \\\hline 1 & 0 & 0 \\ 2 & 0 & 0 \\ 3 & 0 & 0 \\ 4 & 703 & 0 \\ 5 & 205 & 702 \\ 6 & 60 & 217 \\ 7 & 25 & 59 \\ 8 & 5 & 17 \\ 9 & 2 & 5 \\\hline 期待値 & 4.430 & 5.406 \end{array}}$$

強敵・東海大市原望洋を倒した割には期待値の上昇が鈍く、1.000を下回っています。やはり次の拓殖大紅陵戦がキツイということでしょうか。

Cシードの長生に勝利した成田はノーシードですが、レート差を考えるとこの結果は順当であるといえます。シードに惑わされなくなるという点はこの研究のメリットかもしれません。


準々決勝以降の中間予想は次の記事でご紹介します。ここまでお読みいただきありがとうございました!

あとがき
今振り返ると4・5回戦のあたりから「あれ?今年AシードとBシード全然負けてないな?」と感じ始めました。例年であれば生き残りが半分くらいになっていてもおかしくありません。

更新履歴
2022.09.11 初回投稿
2022.09.13 見切れてしまう表を修正

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