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【霞ヶ関用語】レク・・・っていっても楽しいイベントじゃない

① 「じゃあレクに行きましょうか」
② 「ちょっとレクして」
③ 「勉レクに呼ばれた」

霞ヶ関村に漬かりかかっているので、「レク」という言葉は、日常用語じゃないか?とも思ってしまうくらいなのですが、なにかわかりますか?

レクリエーション・・・だと楽しいのですが、答えは「レクチャー」の略です。

使い方は様々で、
① の場合は、自分の担当が抱えている業務を外部の人に説明することです。たとえば、霞ヶ関の役所が開催する「委員会」や「検討会」に入ってもらっている委員への事前の内容説明だったり、国会議員への法案の説明だったりします。

② は内部の上司とか、他部署の関係するところに業務説明するときに「ちょっと教えて」くらいのノリでも使います。

③ これは、大抵国会議員に呼ばれて、基本的なことから業務の内容を説明して国会議員と意見交換することです。そして、だいたい勉レクに呼ばれたら、国会の質問に当たるというおまけ付きです。まあ、勉レクで色々知ってもらった上で質問してもらえるので、いきなりトンチンカンなことを聞かれるよりマシかな?とは思います。

単にレク(レクチャー)するだけだと楽なのですが、その中で相手がどんな意見なのか、どこを問題点と思っているのか探ったり、これは相反する意見だな、と思うことは、その場でお互い納得いくようなおとしどころを見つけたりなど、気を抜けないこともあります。
その時に、前の記事で書いた「おっしゃるとおり」戦法(参考:【霞ヶ関の人の生態❶】相づちは太鼓持ち芸人並み※)を使ったりして、できるだけ穏便に両者win-winになるように駆け引きするんですね~。

※ https://note.com/ichika_maikka/n/na375f95e8d85

それがうまい人は、たぶん役人としてもかなり評価されているのではないかなーと思います。一種の心理駆け引きゲームですね。

ある人がレクのことを「思想チェック」と言っていて、うまいこと言うな!と爆笑してしまいました。
スパイみたい・・・


確かに、だいたいレクで相手がどんな意見を持っている人かわかるので、委員会や国会質疑では「こんな事聞かれそうだから、こういう答えを用意しとこう」と事前準備しておきます。そうやって色々武器(事前準備)を仕込んで、国会という合戦の場に向かうのです。。。