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諸刃の剣

「怒ってはいけない」とか「自分のことに集中しろ」とか、稽古をしているとよく遭遇しがちなアドバイスです。
しかし僕はこの言葉達があまり好きではありません。
このスローガン達はこれまでいったいどれほどの欺瞞を生んできただろうかと、なんだか辛くなるのです。

実際このふたつは真実です。
怒っていいことは何一つないですし、周りに気を取られていたら何一つ成すことはできません。

それでも僕がこれを好まないのは、本来は誰かに向ける言葉でなく行動の指針であるべき言葉達だからですね。
本来なら慎みをもたらすはずの心がけが、デリカシーを失う方向に作用してしまうのはどうしてなのか。
そこに言葉の恐ろしさも感じます。

他人事ではないですが、魔境というのはすぐそこにあるものだと感じます。

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