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永瀬拓矢先生と佐々木勇気先生のエピソード

永瀬先生と幼馴染の佐々木勇気先生のエピソード紹介です。だいたい時系列で書いてます。


◇2003年8月、東急将棋まつりの団体戦で勇気先生と永瀬先生が出会う。永瀬先生「自分はアマ三段で彼はアマ五段。二つも年下なのにすごいなあと思いました」。対局は永瀬先生の勝利

◇永瀬先生「佐々木さんは同世代の天才でした」「負けたくない相手が自分にないものを持っている。人生はアンフェアだ、才能が全てだと感じましたね。でも、何とかしようとしがみついていた。奨励会で同じように昇段していく中で、才能があっても無くてもそんなに変わらないと思うようにはなっていきましたね」(Number1018号「藤井聡太と将棋の冒険。」より)

◇西尾先生(当時奨励会幹事)「佐々木勇気さんと永瀬さんが三段は除いてですけど奨励会全体を引っ張ってるような感じでしたね。周りから完全に一目置かれてるような感じでした」「当時の奨励会員に聞くと『(勇気くんより)永瀬くんの方が強いです』って言う奨励会員もけっこう多かったですよ。佐々木勇気さんの方が追っかけてるような印象はありましたね」「この二人が今後将棋界の中心になっていくのかなと思って見てました」

◇2008年11月16日 ブログにて 
永瀬先生「しかしぃ…天才強いなぁ 今期のリーグ戦初参加の私と同期の子です~ あの子は必ず私より遥かに強くなります 自分を遙かに越える姿を…みてみたいと思う私は、物好きかな(笑)」「同世代では、天才君だけは評価してます」(天才=勇気先生)

◇永瀬先生は新幹線の指定席のチケットを持っていたけど勇気先生に「自由席で帰ろうよー」と言われて一緒に自由席で帰った

◇2008年8月20日 三段リーグで対局。永瀬先生の勝利。この勝ちによって永瀬先生の四段昇段が決まった。勇気先生は他の対局の結果を調べて永瀬先生に昇段を教えた。勇気先生「ライバルを昇段させてしまい悔しかった」永瀬先生「ライバルと当たって勝てたのが信じられない気持ちでした」

◇永瀬先生「(佐々木三段の印象)ほんとに天才肌で自分とは別格な気がします」

◇勇気先生、高校に入学してバスケ部に入部。「将棋さえやっていればいい、というふうになるのがいやだったんです。ふつうに勉強して、ふつうに部活をして、ふつうの高校生になりたかった。とりあえず赤点をしのげばいいというんじゃ、高校生活をする意味がないですから」(将棋世界 2014年 07月号より)

◇2011年8月5日 第42期新人王戦準々決勝で勇気先生と永瀬先生がプロ入り後初対局。永瀬先生の勝利。永瀬先生は対局の候補日がいくつかあった中でピンポイントで勇気先生の誕生日であるこの日を指定した。永瀬先生「対戦一週間前から眠れなくなった」「負けたら終わりという覚悟で対局に臨んだ」

◇2011年 永瀬先生「年下ですけど2個くらいの差は気にしないので。あちらが力は常に上のような感じがするのでいい目標として追わせてもらっていますね」「(いずれは二人でタイトル戦)そうなるとうれしいんですけどね」

◇2013年 勇気先生と永瀬先生 毎週土日に蒲田将棋クラブでVS。2015年の電王戦FINAL前まで続いた(NHK 将棋講座 2015年 11 月号より)
勇気先生「普通は月1回くらいなんですけど、月8回VSやってました。それをある棋士に言ったら『1ヶ月って30日だよね……?』って」

◇2015年3月21日 永瀬先生 将棋電王戦FINAL第2局でコンピュータソフトのSeleneと対局し勝利する。勇気先生は現地の大盤解説だった。勇気先生「プロになるまでずっと一緒でしたね。これからもずっと一緒なんでしょうけど」「永瀬の応援をするなんて最初で最後だから」

◇勇気先生「おれさあ、永瀬と指さなくなってからさあ、全然将棋勝てなくなってさあ。また教えてよ」永瀬先生「うん」勇気先生「今度指す日いつにする?」永瀬先生「じゃあ持ち時間3時間で」勇気先生「長すぎでしょ。せめて2時間にして」永瀬先生「勇気ももっと考えないと」

VS再開せず 永瀬先生「(VSをやめたのは)電王戦を機になんとなく。深い理由はないです」「他の研究会では指すし会ったら話すので仲が悪いわけではない(笑)」

勇気先生「私が強くなれば永瀬さんとのVSも復活するはずです。そのためにも、もっと頑張らないといけません」(NHK 将棋講座 2015年12月号より)

2016年VS再開

電王戦FINAL第2局観戦記より

「正直言って、永瀬の勝つ確率は5割はないかなと思っていました。練習でも苦戦していることは聞いてましたし」そこで顔を永瀬に向け、「だけどね、永瀬は、追い込まれたら、追い込まれるほど、力を発揮するから、信じていたよ」永瀬は静かに笑って「うん、ありがと」

◇2015年8月31日 第28期竜王戦挑戦者決定三番勝負第2局渡辺対永瀬戦で勇気先生が新聞解説を務める。永瀬先生の勝利。勇気先生「終盤力を見て、ショックを受けました。というのも、控え室で検討していた私を置いていくかのような鋭い寄せを決めたからです。私は次の日、熱を出して寝込んでしまいました」(NHK 将棋講座 2015年 11 月号より)

◇勇気先生「彼は並みの勉強量ではなく1週間に8日間将棋を指している、そんな印象です」「ただ『身体も大事ですよ』と、どなたか助言するのもありな気がします(笑)」「永瀬さんは先輩ではありますが、本音で意見することのできる存在です。それが本当にありがたくて」「永瀬さんは自分を引き上げてくれた存在です」(NHK 将棋講座 2015年 11 月号12月号より)

◇2016年8月1日 永瀬先生 第87期棋聖戦で羽生棋聖相手に2勝3敗でタイトル獲得ならず。勇気先生「棋聖戦、始まりました。一手進むごとに心境が移り変わりしそうな1日です」「オフの日でしたら新潟へと向かって、自分の目に焼き付けていたでしょうね。例えどんな結果になったとしても」

◇勇気先生「(永瀬先生の誕生日)プレゼントあげたりしないですよ(笑)あ、じゃあVS入れるか!できれば黒星をあげたい」

◇勇気先生「(将棋盤を離れた永瀬先生の印象)優しい。根が真面目。相当綺麗好きだと思います。服装とか見ても」

◇勇気先生「私が永瀬さんに風邪をうつしたことがあります(笑)二人とも大阪対局で私は熱があって当日大阪に行ったら一番に永瀬さんと会って『顔色悪いけど大丈夫?』って話しかけてくれて『お大事に』って言ってくれて。対局は二人とも勝ったんですけど後で聞いてみたら永瀬さんも40度くらい熱が出たって。私がうつしちゃったんですね(笑)」

◇永瀬先生「彼は感想戦長いんですよね。気が付くと2、3時間やってますよ。彼が『お腹が空いた』って言って終わります(笑)」「彼の雑な攻めのおかげで受け将棋になった」

◇勇気先生「来年には永瀬さんは何かしらタイトル取っているだろうなと思い日々過ごしています。正直しんどいので、もう少し違うことでも考えて過ごした方がいいですかね」

◇横歩取り勇気流について
勇気先生「(勇気流の研究は)情報流出を恐れて永瀬さんとだけやっている」
2020年5月 勇気先生著書の「横歩取り勇気流」出版。推薦コメント 永瀬先生「研究や考え方を惜しみなく披露した一冊。しかし勇気氏に本が書けるとは思わなかった」勇気先生「一番たくさんVSをした相手で、不思議なくらい本音で話せる存在。本書でも妥協なく永瀬VSについて書きました」
本編中に永瀬先生の名前は20回出た(約14ページに1回)。
羽生先生「佐々木勇気さんが書かれた横歩取りの本の中でも永瀬さんが主要人物かのように書かれていましたね。定跡書なのに永瀬さんの話がいっぱい出てくるという…(笑)」永瀬先生「ハハハ! 我々の歴史書のようなところがあります」羽生「研鑽の積み重ねの結晶のような、すごく良い本でしたね」

◇2017年7月2日 竜王戦決勝トーナメントで勇気先生が公式戦29連勝中の藤井先生と対局し勝利する。31手目まで直前に指した永瀬先生とのVSと同じ進行だった。勇気先生と永瀬先生は1ヵ月かけて藤井先生対策をしていた。
永瀬先生「藤井さんが全く経験していない将棋にできるというのがメリットだと思いますね。序盤でリードして中終盤で藤井さんの力を出させないようにするという先行逃げ切りのスタイルをとって自分の土俵で戦おうという感じだったのかなと思います」
勇気先生「世代の意地を見せたかった。壁になれて良かった」「永瀬さんが企画ですけど勝っていましたしここの世代は強いんだぞ!っていうのを見せたかったですね」
勇気先生「事前の永瀬さんとの練習対局は結構大きかったかなと思いますね。不安だった気持ちを練習で補ったといった感じです」
勇気先生「先手なら永瀬拓矢七段とのVSで指した相掛かりにすると決めた。研究した手が指せるかどうかは半々くらい。それでも、『大勝負で用意した手を指せたらいいな』と切実に思っていた」「勝負のイメージは先行逃げ切りを思い描いていた」

◇永瀬先生「(普段はなんと呼び合ってる?)永瀬、に対して、ゆうき氏、佐々木氏、君、など、こちらはバリエーションが多いです」

◇永瀬先生「(勇気先生以外に仲のいい棋士は?)勇気さんも仲が良いわけではありません!」

◇9月9日 観戦記より 勇気先生「(記者に)永瀬に何で(勇気流を)指さないのか聞いてみてください」(中略)「後手を持つと負けそうだし、先手を持っても自信がない」と永瀬は苦笑した。(中略)佐々木はフラれた格好である。

◇10月7日 「魂の七番勝負」で勇気先生と藤井猛先生が対局。勇気先生の勝利。勇気先生「持ち時間2時間は誰よりも指してる自信がありましたから」勝又先生「永瀬くんと?前に長い時間で指そうって言ってたよね」勇気先生「そうです。あれ以来です。60、70局くらい指してるので」

◇ツイッターにて 勝又先生「ゆーき君、2時間の将棋はどうだった?『永瀬とのVSでその持ち時間で指しているから』あの変化は?『永瀬と研究してたので』これは?『永瀬が』それは?『ながS』……やっぱ君らつきあっているでしょ?」

◇阿部光瑠先生「前に永瀬さんと勇気くんと3人で歩いてるときに勇気くんが永瀬さんに『ここに車走ってきてお前轢かれねえかな』って言って(笑)仲良いから言えるんですよね(笑)永瀬さんの対応もおもしろかった(笑)」

◇2018年2月6日 第76期順位戦C級1組で勇気先生と永瀬先生の対局が隣になる。勇気先生「隣に永瀬さんいて久しぶりに会えたなーと思って気になって。それで永瀬さんから視線を感じたのでこっちも見たんですけど微妙に視線がずれてるんですよ。きっと彼は記録係のタブレットを見てるんだなと思って。『そっちかい……』って」

◇勇気先生「彼が居飛車を指し始めたときはありがたいなと。彼と居飛車やっても負けないから。ありがたいって本人に言ってから3ヵ月くらい経ったら居飛車の定跡をほぼ覚えてきて。私が火をつけちゃったかもしれない(笑)『居飛車では負けないよね』って言っちゃったから(笑)」「(指し手が当たって)良かったです、私の知ってる永瀬さんで」「永瀬さんと読みを合わすのは難しい。私は100局以上指してるので好きな手は分かります。永瀬さんと指すときと他の棋士と指すときとで読みを変えてます」

◇勇気先生「(一番対戦したい棋士は?)一番は永瀬さんと対局したい」

◇3月20日 第43期棋王戦五番勝負第4局の対局場の都市センターホテルに勇気先生も勉強に来る。勇気先生「相掛かり意外でしたね。相掛かりまで指せるようになったんだなと思って」

◇3月30日 永瀬先生 第43期棋王戦で渡辺棋王相手に2勝3敗でタイトル獲得ならず。第5局の解説は勇気先生が務めた。
終局後 勇気先生「努力して負けることはこわい。そこで才能がないって思ったらこの世界はきついし。でもこれ以上頑張れないくらい頑張ってやられたときは相手の方が努力していることが多い。だから永瀬さんの努力っていう言葉は大事」「負けたからって永瀬さんが明日から遊んだりするイメージはないので」「永瀬さんに今日VSのお願いをしようかな」「再開しますか、VSをね。いや、やっぱ気遣いますよ。タイトル戦戦ってるんで、なんか変な影響があったら嫌だなとか。私も本の執筆で万全の状態じゃないかもしれないですし」

◇永瀬先生「勇気六段にキャッチボール部を作るように促したのですが取り合ってくれませんでした(笑)」

◇永瀬先生「(勇気は)すごいちっこかったんですよ、昔は。豆粒みたいな感じだったんで」「急激に身長抜かされたんで。成長期で一瞬でぐんっと来て。あれはすごかったです」

◇永瀬先生「(VS後のご飯)彼はセットを食べ終わった後に『お腹が空いた』と言い出してパスタを食べたという。自分はがく然としていて」「『永瀬いるか?』と聞かれたんですけどさすがにちょっといろいろ困ってしまって(笑)」

◇永瀬先生「彼意外と綺麗好きなんで綺麗好きな方が好きかもしれませんね」「彼は女性に優しいですよ。私には優しくないような気がしますね」

◇永瀬先生「(彼氏に良いと思う棋士は?)佐々木勇気 生物的に面白いと思います」

◇永瀬先生「彼とご飯食べに行ったとき『ピザ食べるよねー』って言われて『ダイエット中だから食べれないんだよーごめんね』って言ったら『1枚は食べても食べなくても一緒だよー』って。食べさせられたんですけどあとで感想戦して『食べても食べなくても一緒なら食べないよ』と思ったんです」「うまくハメられて(笑)」「気付かなくて乗せられて『あ、そっか』と(笑)」「彼の方が一枚上手なんですよ。心理戦がけっこう上手いので」

◇永瀬先生「佐々木勇気氏はおかわりしたご飯を自分で食べればいいものの『半分食べるか?』って聞いてくるわけですよ。でも自分も悪いのか『そうか』と思ってしまってもらっちゃうんですよね。感想戦した結果『そうか』ってことはなくてー、おかわりしたんだから自分で食べるべきだと思うんですよ。でも自分は『そうか。食べなきゃいけないのか』って(笑)」「彼にやられてると思うんですよ」「今後はちゃんと対応できるようにがんばります」

◇ニコ生にて勇気先生と永瀬先生のW解説 
勇気先生「コーヒーやめたの?誰かに言われたんじゃないの?やっぱ鈴木先生かな」永瀬先生「誰かに言われたのかなぁ」
永瀬先生「ブラックしか飲まないんですよ。鈴木先生に『男はブラックしか飲んじゃイカン』って言われて」勇気先生「鈴木先生の一言はけっこう永瀬にきくんですね。もし鈴木先生から禁止が出たら守るんですね?」永瀬先生「いや特には。そうと思ったものは守る」勇気先生「私も言った気がするけどね、体に良くないよって」永瀬先生「ほんと?覚えてないなぁ(笑)」

◇勇気先生「今日注文で好きなもの全部頼めばいいじゃん」永瀬先生「3つ頼んだとして全部食べなきゃいけないじゃないですか」勇気先生「大丈夫です。私が残ったの食べますから」永瀬先生「おぉ……。勇気さん注文しないで、自分が好きなもの注文して。残り物あげますよ(笑)」勇気先生「全然アリだけど」永瀬先生「ほんとに?(笑)」

◇勇気先生「電王盤使います?永瀬さん食べるの遅いから」永瀬先生「んー、んーんー(うん、いいよ)」勇気先生「うん。さっき(バイキングで)ご飯2周したのも永瀬さんがホットコーヒー飲むの遅いから。全然飲まないんだもん(笑)」永瀬先生「猫舌だから(笑)そうか、俺のせいで2周しちゃったの。悪いことしたねえ(笑)」

◇勇気先生「現地(指宿)行けるのを今から楽しみにしています。どうですか?」永瀬先生「何ですか」勇気先生「プライベートで」永瀬先生「どこへ」勇気先生「フライト近いですよ、鹿児島」永瀬先生「鹿児島。おー……」勇気先生「考えときます?(笑)」永瀬先生「全額出してくれるなら考えたいなと思いますね」勇気先生「(笑)」

◇勇気先生 棋士仲間と共に乃木坂46のアンダーライブに行く。クールでストイックな佐々木琴子さんを見て「永瀬みたいなやつだな」

◇イチゴだよ事件
貞升女流「先日佐々木勇気先生と会ったときに、私、永瀬叡王とお仕事させていただくこと多いんですけどそのこと突っ込まれて『多いですよね。多いからあいつの本当に好きなもの知ってるよね?』って言われて」「『何回かやってるってことはもう好きなものも全部知ってるでしょ?』『え?そんな何回か組んでて分かんないんですか?』って。『すいません……教えてください……』って言ったら『イチゴだよ!』って(笑)」斎藤明日斗先生「あの二人は愛し合ってますよね」

貞升女流「前に永瀬二冠の好きなものはイチゴだよって教えてくださったんで秋に永瀬二冠と仕事一緒のときに好きなものを聞いたんですけど『メロンです』って」勇気先生「それが最新型なんですね(笑)知らなかったです(笑)」

◇京急将棋まつりで勇気先生と永瀬先生が対局。永瀬先生の勝利。振り駒の代わりにあっち向いてホイで先後を決めることになり勇気先生は一発で引っかかって負けた。飯野女流「普段からお二人は仲良しなんですよね?」永瀬先生「(首を傾げる)」勇気先生「(にこにこ)」
勇気先生「(色紙に)打倒タイトルホルダー」

◇勇気先生「永瀬さんは先輩棋士の一言の影響が大きい気がするんですよ。鈴木先生とかの。言われたことはちゃんと守るというか」

◇勇気先生「駒をいっぱいボロボロ取られて痛そうに感じるじゃないですか。でも永瀬さん痛いとか感じないらしいんですよね。鈴木先生が『永瀬くんは無痛症だから』って言って」「普通はつらい。でも痛くないんですよ。負けるのが許されないんで」

◇勇気先生「永瀬さんってやっぱりストイックで真面目でタフっていうイメージあると思うんですけど、話がとても面白い。真面目に話してるから面白く感じるのかもしれないですけど。『え?何?』みたいなツッコミたいことがいろいろある(笑)」

◇9月21日 永瀬先生 第5期叡王戦七番勝負で豊島将之挑戦者相手に3勝4敗2持将棋(引き分け)で叡王を失冠した。勇気先生は永瀬先生が劣勢となっていた19時50分頃対局場である東京将棋会館の控室に来訪した。棋士や奨励会員には「必要がないときは将棋会館に来ないように」という通達がされている中でのことだった。勇気先生は「どちらかというと苦しい側の方を何とかしたいなという感じなので永瀬さんの方で何かひねり出せないかなと検討されてますね」と言って、解説の斎藤慎太郎先生相手に永瀬先生側を持って検討を始めた。「何とかして上に逃げ出したいんですよね、永瀬さんはね」「こういうところの粘り方上手いですよね、永瀬さん」「悪いですけれど永瀬さんらしい粘り方かもしれないですね」

◇永瀬先生のおぼんの大量のコーヒーについて 勇気先生「鈴木先生に(永瀬に)助言を与えたらいいんじゃないかなって先ほど話したんですよ。鈴木先生の言うこと聞くじゃないですか、永瀬さん。私が言っても響かないみたいなんで。鈴木先生からって思ったんですけど」

◇勇気先生「永瀬さんは、いまはもうタイトルを獲って...よくライバルとして私の名前を挙げてくれているんですけど、たぶんその発言が『佐々木勇気にとって起爆剤になってくれたら』という意味合いもあると思います。頑張ります」

◇勇気先生「スイーツ好きな棋士として西は糸谷さんが有名ですが、東は、私は永瀬さんの名前を挙げたいです」「研究会のときなど、差し入れをお持ちくださることが多いんですよ。贈り物って、何をいただくかも重要ですが、気持ちがもう嬉しいですよね。永瀬さんはそういうお気遣いができる方です」

◇永瀬先生「年は2つ違いです。勇気さんは私のことを『同じ年だと思ってる』と思いますけど。だんだん自分も『そうかもしれない』って思い始めてます…(笑)」

◇永瀬先生「(ABEMAトーナメント次回の指名)(とぼけた表情で)勇気さんは人気なんじゃないですかね~?」羽生先生「指名しなさそうですね(笑)」永瀬先生「ハハハ!『永瀬は指名してくれないからな』って言われているので(笑)、そういう関係になっています」


複雑で面白い関係なので皆さんもぜひ調べてみてください!

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