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初対面の人は相手にとっても初対面


占い師のゲッターズ飯田さんが好きで、ブログをフォローしている。彼は「占いは統計だから、こうなるよーというのがわかっている。
だから、そうならないように努力することに意味があるのであって、何も行動しなければ何も変わらないし占いの意味がない」とおっしゃっているので、まじない占い系が苦手な人でも、結構言葉が入ってくると思う。
私は占い好きだけど。


そんなゲッターズさんが、「初対面の人は相手にとっても初対面」というブログを書いていた。当たり前のことなんだけど、「我が我が」のわたしたちの日々の生活の中では、ちょっと忘れがちがことなんじゃないかと思ってハッとした。
そう、よっぽど芸能人とか著名人でない限りは、相手も自分のことを知らないのである。
ゲッターズさんは、
「相手も自分のことを知らないのだから、あなたが話しかけにくいなと思っている気持ちは全くそのまま向こうもそう思っている。だから、自分だったらこういう人には話しかけやすいなと思ったらそう振る舞えばいいし、話しかけるのを待っていないで自分から話しかけに行くといい」
というようなことをおっしゃっていた。
人見知りにはちょっとハードルが高いが、正論だ。

先日、子供たちが通った幼稚園に行くことがあって、何年振りかに幼稚園の敷地内に足を踏み入れた。
3人の子供たちがお世話になっており、上の子が2歳の時か足掛け10年近くほぼ毎日通った場所でもある。
その日はたまたま、イベントのお手伝いで上の子と同い年のママがいらっしゃった。
私の顔を見るなり、満面の笑みであれやこれやと接待してくれた。こんなに直球の喜びを表現してくださると、照れも何もなくただ有り難く接待(コーヒー)をいただいた。

そして気づいた。
あ、多分この方は幼稚園ママの中で初めて私が声をかけたり誘ったりしたということをずっと感謝してくださってたんだろうなということ。
私の性分で、一人でいる人や初めて園に来られたような方に声をかけさせてもらうことがあって、後にこちらがびっくりするほど感謝されることがよくあったから。
初めて上の子が幼稚園に入った時、年上のママさんばかりで自分から話かけたり挨拶するのが怖かった時期がある。
そんな時に、すでに公園で知り合った知り合いママさんや、話しかけやすい雰囲気を放っている人に本当に救われた思いがあって、自分も絶対そうなりたいと思っていた。
幼稚園の入り口などで、かたまって大きな声で身内にしかわからないことを喋っている人や、マウントエネルギー放っている人を見ては、「ああはなるまい」と心に誓った。

「私にはあなたが見えていませんけど」という無視エネルギーは、最も醜く相手を傷つけるものだと思う。
存在を否定することは相手そのものを否定することでもあるので、悪口を言うよりももっと悪くて、本当に気をつけなければいけないと思っている。

子供が書いてくれた詩の中にも

「おかあさんは いつも あいさつする」

とというフレーズと共にお辞儀する私の絵が書いてあった。
田舎育ちの私は、子供の心に印象に残るぐらいいつも挨拶しているんだろう。
「私は善人アピールですか?」
、と思われてるかもしれないけど、そんな私も一度ひやっとしたことがある。


私は寺嫁でもあるんだけど(知ってるって?)、ある時に家の前で住職が一人の初老の男性と話していて、通りがかった私をその男性に「妻です」と紹介してくれた。
初めまして、と私がいうと
「あー、あなたは住職の奥様でしたか」
と男性が嬉しそうに笑顔になった。

私にはお会いした記憶がなかったので、ちょっと戸惑っていると、
「何年か前に初めてお寺にお参りに来た時に、奥さんが私にどうぞお茶とコーヒーがありますから飲んでいってください、と薦めてくれたんですよ。右も左もわからなかったから、とても嬉しかったんです。」
とおっしゃってくださった。

聞いたら、少し離れたところにあるお寺のメンバーさんだった。
私にとっては、毎週のお寺のサービスの一コマだし、その時に初めてお参りに来られた方のようだったら声をかけることもあるし、かけないこともある。
ただそれだけのことだけど、その方にとっては初めての場所での出来事で、何年経っても覚えていらっしゃることでもあるのだ。
結果的には良かった話ではあるけれど、自分の対応が一歩間違えていたらと思うと本当にヒヤッとした。

母(看護師)も義母(保育士)も対人のお仕事をしているので、どちらも初対面の人には明るく笑顔で接していてとても尊敬している。私もああありたいなと思う。
これからも挨拶は心がけたいと思う。
将来、迷惑おばさんに成り果ててテレビのニュースに出るようなことがあっても、近所の人にインタビューが来た時にせめてこう言ってもらえるように。

「あの人、会った時にはきちんと挨拶する人だったのにねぇ」

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