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クローズドルームで待ち合わせ

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隠したいけど、話したいこと。墓場まで持っていきたいけど、小分けにして人の手に渡してしまいたいもの。それらを書いた小説、エッセイを公開するマガジンです。
週に1記事ペースで更新します。買い切りのマガジンなので3本以上読んでくださる方はマガジン購入がおす… もっと詳しく
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#日記

おもいだしふじ山

我が家って、反復で出来ているんだと思ってた。 年末年始は大掃除しておせち作って父の実家に…

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七屋 糸
3年前
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楽しい生キャラメルの作り方

はじめに断らせてもらいたいのだけど、この記事は決して「美味しい生キャラメルのレシピ」を紹…

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七屋 糸
3年前
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時速3キロメートルの週末旅日記

荷物は少ないほうが良いなと思って、少し前に買ったPORTERのボデイバッグにスマホとハンカチ、…

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七屋 糸
3年前
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それは心ほころぶ魔法のコトバ

買出しに出たスーパーの商品棚の上の方を指差されて見上げると、ハーゲンダッツのファミリーパ…

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七屋 糸
3年前
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おやすみの前のおしゃべり【髭剃りと飽き性のロマンスのお話】

髭を剃りたい。 わたしにはまだ生えてこないから、誰かの髭を剃りたい。

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七屋 糸
3年前
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コンタクトのトマト漬け、または『本当のこと』

わたしはずるい人間だから、絶対に怒らないという確信のある相手にしか『本当のこと』を言わな…

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七屋 糸
3年前
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「そんなもんだよ」と彼が言ったから、今日は尖った自分をしまうことにした

自分を褒めてあげられることって、いくつあるだろう。 たとえば毎日note書いてるとか、毎日シリーズもの更新してるとか。考えればなくもないけど、手の指の本数を超えることはなかった。 うーんうーんと唸りながら「もしかするとわたしは頑張ってないのかもしれない」と思って、胸の奥が鈍く光った。 真夜中に見る黒猫の目みたいに、ひた、と。 *** 頑張ることは素晴らしい、と素直に思える気持ちはどこかへ置いてきてしまったらしい。

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「いらない子」にしたのは誰ですか

昔、庭に小さな木があった。 まだ苗木のような、幼稚園児だったわたしの腰ほどしかなかったひ…

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七屋 糸
3年前
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百日紅、もしくは元カレとの思い出の保存方法と期間について

八月が終わると、暑さに関わらず気持ちがぐっと秋に引き寄せられていく。 それは夏が嫌いだか…

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七屋 糸
3年前
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自分の不安は可愛くない

たとえば、小さな子供が「遠足の日に雨が降ったらどうしよう」と心配していたとする。 だがニ…

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七屋 糸
3年前
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世にも可愛い「良い人マウント」のはなし

お盆休みが終わって日常が戻ってきた今日この頃、またしても同僚のマウントがはじまった。 PC…

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七屋 糸
3年前
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緑色の綿飴は何味だった?

靴のサイズが18センチくらいだった頃の思い出の中に、緑色の綿飴がいる。 購入したのは確か地…

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七屋 糸
3年前
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夏のしっぽを追いかけて

季節の中で「感じたくなる」のは、夏だけかもしれない。 7月も中盤に差し掛かった朝、しとし…

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七屋 糸
3年前
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カーテンのない部屋に住むということ

最寄りのコンビニまでの近道に、2階建ての大きな一軒家がある。デザイナーがついて綿密に設計されたようなお洒落な外観の建物は、凛とした真っ白な顔をして佇んでいる。わたしはそれを見上げながら、最近お気に入りのアイスを買いに行く。 何もお洒落なお家はその建物だけではない。わたしの住むアパートのある地区はいわゆる高級住宅街で、壁の配色だけを変えたような量産型の建物はひとつもない。どの家も個性にあふれ、綺麗に整えられた庭木と高そうな外車を持っていた。引っ越してきたばかりの頃は、なんだか

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