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セフレの定義を再考する

このnoteはいくつかのテーマを平行して書いている。
今なら代々木さんの『生きる哲学としてのセックス』、近内悠太『利他・ケア・傷の倫理学』などが課題図書。

キンドル読み放題(正式にはKindle Unlimited)が2ヶ月99円キャンペーンをやっていたので加入し、買っていなかった自分の本を再読してみた。

たまに誤植が見つかるのがつらいところで、メモしておき、後日まとめて修正するのだが、執筆時期からの時間経過もあり、改めて考えてみたいテーマも出てくる。

『とあるAV監督がセフレじゃないとかそうだとか本気出して対談してみたら意外とマジな話になった件。』

長いタイトルだ。
「。」まで付いている。
今ならもっとシンプルにするだろうが、共著者の意向もあり、実験的にこのタイトルでいってみた。
大事な言葉は「セフレ」だけかもしれない。
そう、この本はセフレ論だったのだ。

序章でセフレの定義をしている。

セフレとはセックスに特化した男女関係である。
セックスに特化しているがゆえに配偶者や正規の恋人より劣る関係になりがちである。

1行目はこれでいい。
今でも「セフレから恋人になりたい」と願う男女は多い。
つまりセフレと恋人の間に歴然とした壁があるという証拠だ。

しかし、2行目の「配偶者や正規の恋人より劣る関係」が今読むと「ウーム…」と唸ってしまう。
これでいいのか。
もうちょっと書きようがなかったか。

俺は今、セフレが配偶者や正規の恋人より劣る存在とは限らないのではないか、と疑っているのだ。
配偶者や正規の恋人には「仮面の関係」というのがある。
ハッキリ言ってこれはセフレ以下に思える。
「配偶者や正規の恋人より劣る関係」は書き直した方がいい。
例えば、こんなふうに。

セフレとはセックスに特化した男女関係である。
セックスに特化しているがゆえに配偶者や正規の恋人とはまた別の、モヤモヤした関係になりがちである。

「配偶者や正規の恋人とはまた別の、モヤモヤとした関係」。
「より劣る関係」を「また別の、モヤモヤした関係」としたわけだが、この表現なら「配偶者や正規の恋人」を必ずしも上位に取り上げていないし、「セフレから恋人になりたい」という切実な願いもニュアンスとして含められる。

こういう微妙な言葉の選択は誤植よりもずっと気になるし、なんとかしたくなるものだ。

というわけで、セフレ論(長いタイトルよりこの4文字の方がずっといい)を読み返して、気になるところをアップデートしていこうと思う。
既に販売した本なので、数日間は無料公開を基本とする。

こちらの作業も気長に続けていくので、セフレについて気になる方や電子書籍を購入された方はチェックしていただきたい。

今回は序章の読み返しでした。
次回は第1章に進みます。

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