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一期家一笑のひみつ

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愛知県にある小さな八百屋、一期家一笑のあれこれです。店長のわたくし杉浦大西洋が気ままに公開しています。ちなみに「いちごやいちえ」と読みます。よかったら、遊びに来てください。
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2018年9月の記事一覧

いい売り場 って、どんな売り場?

こんにちは。 一期家一笑の杉浦大西洋です。 僕らのような、小さな八百屋でも、毎日の売り場作りというのは、大切です。 同じものを並べても、陳列の仕方やちょっとした見せ方の違いで、大きく売れ行きにも影響してきます。 無印良品などは、ムジグラムと呼ばれるマニュアルを作り、それに添って売り場を作ることで、 スタッフ感覚による個人差が、店舗ごとのバラツキにならないようにしているそうです。 僕らのような、小さなお店では、細かいマニュアルを作ることで、陳列の個人差を解消するの

デリの つくりかた。

すっかり日常に無くてはならない存在になった中食という分野。 コンビニやスーパーのおにぎりやお弁当、テイクアウト専門のお惣菜やさんや、デパ地下の華やかなデリ。 いろんなシーンで、予算やお腹の空き具合に合わせて、多くの方に利用されています。 今日は、一期家一笑の八百屋のデリのつくりかたをご紹介。 僕らの1日は、鰹と昆布で出汁をひくところから始まります。 地元の老舗鰹節屋さんにセレクトしてもらった、宗田鰹と羅臼の昆布です。 お出汁のひきかたは、まー、いろいろあるので

食品デザインについて。

こんにちは。 一期家一笑の杉浦大西洋です。 八百屋をしていると、日本全国、時には海外からも、多種多様なデザインの食品が入荷してきます。 今日は、八百屋から見た食品デザインの世界を。 加工品、特に瓶ものなどは、ラベルのデザイン範囲も大きく、しかも自由なデザインが試しやすい分野のような気がします。 ちなみに、上の写真のカラフルな瓶は、福島県の老舗漬物屋さん、小田原屋が展開する、食べるオイルシリーズです。 以前からこちらの商品は販売していたのですが、このパッケージに変

八百屋のデリ。

こんにちは。 一期家一笑の杉浦大西洋です。 スーパーマーケットの店頭では、一年中、色とりどりの野菜や果物が美しくディスプレイされ、 季節を問わず、様々な料理が作れたり、食材の調達が容易になりました。 それは、豊かさの象徴でもあると同時に、野菜の旬が見えにくくなる、という側面も生み出しました。 野菜の旬というのは、 その野菜がもっとも美味しく、 栄養価も高く、 しかも安い、 という、割と良いことづくめなのです。 そんな野菜の旬は、かつては、おばあちゃんが孫へと、

お弁当という、やさしさ。

愛知県の豊橋市というところで、一期家一笑という八百屋を経営しています。 八百屋なのですが、お野菜や果物、それらを使ったお弁当をご提供しているので、今日はお弁当について。 レストランが料理人の腕を見せる場所であるなら、お弁当はあくまで食べる人が出発点です。 お弁当を作らせていただいていると、お客様の要望をたくさん耳にするようになってきました。 お肉が多め。 子どもが唐揚げが好きだから。 ヘルシーな野菜多めで。 などなど。 あるとき、こんな要望も。 保育園か

果物が売れないって、ホント?

こんにちは。 一期家一笑の杉浦大西洋です。 果物が売れなくなって久しい。 とは、当然のように市場や生産現場で語られています。 統計を見ると、果物全体の消費量は、やや減少気味というくらいなのですが、 国産果実は、その減少傾向が顕著です。 さまざまな要因が考えられますが、八百屋の店先から感じたことは、 (1) 手軽なコンビニスイーツの台頭。 (2) 皮を剥くのが面倒くさい。 (3) 贅沢品である、というお客様の目線。 こんなところが、実感として感じられました