片思い探偵追掛日菜子 辻堂ゆめ
あらすじ
高校生の追掛日菜子は、日々「推し」になった人の追っかけをすることに全エネルギーを使っている。推しの情報を調べ上げそれから推しに遭遇するように全力を傾ける。現在の推しは、舞台俳優の須田優也であるが、須田優也がある事件の容疑者になる。推しの容疑を晴らすために日菜子が調査に乗り出す。
ここからネタバレ含む感想
推しは、舞台俳優、力士、子役、漫画家、総理大臣と続いていきます。推しになる理由は様々です。
シリアスな事件もありますが、日菜子の暴走ぶりがコミカルでそれに振り回され続ける兄の翔平との掛け合いも面白いですが、兄としてはこんな妹がいたら大変だろうなぁ~とちょっと兄目線で読んでしまいました。
日菜子自身は、その時点の推し最優先で、学校の成績はイマイチのようですが、調査能力は探偵並、インターネット上の情報を駆使してかなりいろいろなことを調べ上げてしまいます。そして、話の展開は、事件発生、事件解決のためあれこれ動き始める…という話の展開はテンポもよくて面白かったです。
あれだけ行動力があるのに、人前は苦手とかガチで推しに話しかけられるとそのままス~っと気持ちが遠ざかっていくという設定が生きている気がしました。
今まで読んできた辻堂さんの作品はどこかシリアスで運命的なものに逆らえないような感じの作品が多かったのですがこの作品は素直に作品として楽しく読めます。
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