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名探偵誕生 似鳥鶏

あらすじ

小学生の星川は、高速道路で分断された校区外にある幽霊団地へ友人たちと探検に出かけた。そこには、シンカイという危険な人が住んでいるらしい。団地内でシンカイを見かけた星川たちは後をつけるが、小さな公園に入ったシンカイはそこで姿を消す。消えたシンカイのことが気にかかっていた星川は声を掛けられた隣に住む千歳お姉ちゃんに相談する。

ここからネタバレ含む感想

タイトルからどんな話か想像がつかず、つい手にしてしまった小説です。一言でいうと星川少年の成長物語です。
探偵役は千歳お姉ちゃん、そして、事件を持ち込む兼助手を務めるのが星川少年なのですが、1話ごとに小学生、中学生、高校生、大学生と成長していきます。千歳お姉ちゃんが事件を解決するその経過を見て本人がどんどん成長していくところが普通とはちょっと違うお話でした。小説の中に登場する探偵は何故か(笑)、最初から探偵で事件の真相を見抜いていきます。そして、助手はいつまでも助手で探偵にある種のヒントのようなものを与えたりすることもありますが、基本的に探偵を近くで観察しているだけなので、助手がどんどん成長し、最後に探偵になるという展開は予想外で面白かったです。千歳お姉ちゃんに恋心抱き、最後は失恋…この辺りはあるあるな筋書きのような気がします。
最後の殺人事件はちょっと動機が弱いかな…と思いましたが、師匠を超えて…一人前というお話なので…そちらが本筋かなと思います。
誕生した名探偵の短編があったりするとちょっと読んでみたい気がしますが…、なかなか難しいかな…。
本編とは全然関係ありませんが、似鳥さんあとがきがとても面白いので今回もあとがきまで楽しく読ませていただきました。

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