屍人荘の殺人　今村昌弘

あらすじ

神紅大学の1回生葉村譲は、ミステリ研究会に入会するつもりが、強引な誘いを受けて明智恭介が会長を務めるミステリ愛好会に入会することになる。この明智は、葉村を助手に指名して、自らいろいろな事件に首を突っ込みたがるという癖があった。そんな明智は、映画研究会の合宿へ参加できるように画策するがうまくいかない。そんな、明智と葉村に初めて出会う剣崎比留子を名乗る学生が自分が一緒という条件で二人が合宿へ参加できるように話をつけたと誘われる。

ここからネタバレ含む感想

ジャンル的には、本格ミステリに入るのかなと思います。クローズドサークルの中で起こる連続殺人事件です。が、ここに一つエッセンスが加わって謎のウイルスに感染したゾンビのような人の存在がありクローズドサークルが出来上がるというかなり独創的な設定になっています。
映画研究会の合宿で起きる連続殺人事件、事件の同期は前の年の合宿で起こったある事件を発端にしていると推測できます。探偵明智、助手葉村で事件は始まるのですが、ここで明智が脱落するという状況になり、真の探偵、剣崎比留子が事件の真相に迫ります。ゾンビが出てくる独創的な設定ではありますが、ミステリとしていも成り立っているので面白く読むことができました。
続編もあるようですので、今後どのように話が展開するのか楽しみです。