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風の港 村山早紀
あらすじ
漫画家の亮二は、家業を手伝うために長崎へ向かう便に乗るため空港へやってきた。漫画家としてそこそこ売れた時期もあったが自分自身の限界も感じ漫画家を辞める決断をしていた。しかし、空港で出会った似顔絵かきの老紳士と話しているうちに、かつて付き合っていた女性と、親友が結婚してしまったことを回想する。そして、書店員から意外なことを告げられてある決断をする。
ここからネタバレ含む感想
空港から次の地へ向かう人、ここへ帰ってきた人、ここで働く人、空港を中心としてそこに関わる人々の人生の転機を集めたような短編集です。
敗れた夢を再び追うことにした人、小さなころの体験の謎解き、昔の親友との再会など空港で偶然の出来事でその後の人生が変わるような体験を集めた体験集のような物語となっているので読んでいると私の中にもこんな心残り、わだかまりのようなものを抱えているかもしれないなといろいろ考えながら読み進めました。
人生、少しのすれ違いや勘違いのためにうまくいかなかくなっていしまった出来事、うまくいかなくなってしまった人間関係、実はいろいろあったのかもしれないと考えさせられます。それでも、こんなちょっとしたきっかけでまた新しい道が目の前に現れるならそんな奇跡も信じてみたいなと考えさせられたお話でした。
コロナ禍もあり人とのつながりは希薄になってしまっているからこの今、読むと心にしみるのかもしれません。
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