家庭用事件　似鳥鶏

あらすじ

市立高校シリーズ、葉山1年生1月から2年生の冬にかけての短編集です。
「パソコン研」VS「映画研」の柳瀬さん取り合い事件。弓道部の的枠盗難事件、葉山家の停電事件、映画研のビデオ破壊事件、葉山の妹の友人の姉に起こったひったくり事件の５件です。

ここからネタバレ含む感想

どのお話もミステリー仕立てで、葉山、ニノ、柳瀬の3人で情報収集、伊神探偵というシチュエーションはいつも通りですが…。レギュラーメンバーは事件には関係ないという条件がこの作者には当てはまらないということは十分承知しているのですが…（苦笑）
2話は葉山家の関連事件で、ここまで謎のベールに包まれていた葉山家の秘密が明らかになります…というのは、大げさな言い方ですが、葉山家の事情も少し垣間見れます。ただ、まだ隠し設定がたくさんありそうなので、その辺りも今後、登場するのではと思います。
今回は、葉山くんがご飯を作る場面がちょくちょく登場するのですがなかなかの料理上手で、しかも短時間で手際よし！我が家にも一人ほしいです。
個人的には、最終話の「優しくないし健気でもない」の前向きな登場人物たちが好印象でした。そして考えさせられる話でした。葉山父の話も少し出てきていましたが、こちらも何かあるような…すっかりうぐり深く読んでしまう癖がついてしまった。